Blackadder Chord
Blackadder Chord(ブラックアダーコード)は根音に増4度(減5度)・短7度・長9度上の音を加えた和音。
名称について[編集]
Blackadder Chordは、音楽理論を扱うYouTubeチャンネル「Ongaku Concept」を運営するJoshua Taipaleによって命名された。また、2018年10月以降は全く別の由来を持つイキスギコードという名前で呼ばれることのほうが多くなっている。
コードネームを用いると「7(♭5,9)omit3」あるいは「7(9,♯11)omit3,5」と表記することができる。Blackadder Chordと命名された後には「blk」という独自の表記を用いたコードネームも見られるが、本項では最も広まっているオーグメントコード(aug)のオンコードと捉えた表記法を用いて解説する。なおaugはベースを無視すれば3種類の表記ができるため、ベースを増4度(減5度)裏に置いた表記へ統一することが提案されており、本記事内でもそれに従う。
分数aug[編集]
前述の通りaugのオンコードと捉える場面が多いことからaugのオンコードや分数augと呼ばれたり、主にアニソンなどを手がける作曲家・田中秀和が多用することから田中aug、秀和augなどと呼ばれることもあるが、これらの語は「Blackadder Chord」よりも広い範囲を表すことに留意されたい。
詳細は「nicodic:分数aug」を参照
使用例[編集]
Iaug/♯IV[編集]
『少女終末旅行』エンディングテーマ曲「More One Night」(作曲: emon(Tes.)・ヒゲドライバー)には| I | Iaug/♯IV | IVM7 | ♭VII7 |の形で用いられている。サンボマスター「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」(作曲: 山口隆)でも似たような使われ方をしている。
槇原敬之の「どんなときも。」(作曲: 槇原敬之)、「新・チョコレート事件」(作曲: 田中秀和)ではサビの直前に使われている。
アニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』オープニングテーマ曲「Star!!」ではカノンコードの亜種に| I | VIIm7 III7 | VIm7 | Vm7 Iaug/♯IV |といった形で用いられている。『ブレンド・S』オープニングテーマ曲「ぼなぺてぃーと♡S」(作曲: y0c1e)や『三ツ星カラーズ』オープニングテーマ曲「カラーズぱわーにおまかせろ!」(作曲: 斉藤信治)にも似たような使われ方をしており、Blackadder Chordの中では最も広く使われている印象を受ける。
IIIaug/♭VII[編集]
IIIaug/♭VIIに根音の完全5度上の音を加えたIVmM7/♭VIIも同様な使われ方をしている。
『灼熱の卓球娘』オープニングテーマ曲「灼熱スイッチ」(作曲: 田中秀和)のサビ頭に用いられていることが有名であるが、先行する例として『世界征服〜謀略のズヴィズダー〜』オープニングテーマ曲「Be mine!」(作曲: the band apart)が存在すし、こちらが元ネタであるという噂もある。また「灼熱スイッチ」の後に出た作品ではLOVELYZの「SHINING★STAR」(作曲: 원택(1 Take)・탁(TAK))においてもサビ頭に用いられており、先述の2曲のどちらかまたは両方の影響を受けているのではないかと言われている。
合唱曲「かなしみはあたらしい」(作曲: 信長貴富)にはIVmM7/♭VIIが| IImadd9 IIm7 | IVmM7/♭VII ♭VII7 | VIsus2 VIm | ♭VII/♭VI |といった使われ方をしている。
『アニメガタリズ』エンディングテーマ曲「グッドラック ライラック」(作曲: 田中秀和)ではAメロ終わり(Bメロに入る直前)に用いられている。
Vaug/♭II[編集]
前述の「グッドラック ライラック」ではイントロ終わり(Aメロに入る直前)に、合唱曲「ワクワク」(作曲: 信長貴富)ではサビに入る直前に用いられている。
IIaug/♭VI[編集]
あまり存在を語られないが、Nコン小学校の部課題曲「いまだよ」(作曲: 信長貴富)に用いられている。
VIaug/♭III[編集]
詳細は「nicodic:Blackadder Chord」を参照
VIIaug/IV[編集]
詳細は「nicodic:Blackadder Chord」を参照
♯IVaug/I[編集]
詳細は「nicodic:Blackadder Chord」を参照
♯Iaug/V[編集]
詳細は「nicodic:Blackadder Chord」を参照