よみもの:エンニュース/ノコギリエイは二種で、一方は絶滅していた
ナビゲーションに移動
検索に移動
ノコギリエイは、サカタザメ科のエイであり、日本国内に生息するノコギリエイ科は本種(Pristis pristis)のみと考えられて来た。
琉球大学理学部の小枝 圭太と元神奈川県立生命の星・地球博物館瀬能 宏が行った調査で、東京大学総合研究博物館動物部の魚類コレクションからノコギリエイとは同科別種であるAnoxypristis cuspidataの剥製標本が発見された。この剥製は1928年3月5日に東京市場で水揚げされたという記録が残っている。A. cuspidataの確実な記録はこれ以降無い事から、日本国内で絶滅したとされ、日本産海水魚が絶滅したと判定されたのは初であった。
標準和名は、今回見つかったA. cuspidataに従来の“ノコギリエイ“が、“Pristis pristis“には“オオノコギリエイ“という名が提唱され、属名も“Anoxypristis“は“ノコギリエイ属“、“Pristis“に“オオノコギリエイ属“と名ずけられた。