ためらい創(ためらいきず)とは、法医学上の用語で、自殺時の致命傷に先立って付けられる浅い切創のことである。逡巡創(しゅんじゅんきず)とも呼ばれる。
自殺者は生への未練や死への恐怖などから、まず心臓や手首に何度か刃物を浅く刺してみて、その後にズブリと深く刺しこみ、自殺を決行することが多い。これが「ためらい創」と一般に呼ばれるもので、致命傷となった創の近くに数本のためらい創が残されていた場合、自殺である可能性が高いといえる。なお、本人の死後に他者が致命傷近くに浅い切創を作ったとしても、生活反応がなく明確に判別できる(死後の切創と判る)ため、この方法で死亡状況をごまかすことは出来ない。