おっさんビジネス用語
おっさんビジネス用語、おじさんビジネス用語とは、主に中高年層のビジネスパーソンが使用する「やや古風な言い回し」を総称した俗語である。昭和から平成初期の企業文化の影響を強く受けた言葉が多い。これらの表現は一部で時代遅れと見なされることもあるが、敬意や礼儀を重んじる文化の一環として、また少ない言葉で多くのニュアンスを伝えられる実用性の点から、根強く使用されている。
概要[編集]
明確な定義・範囲はない。代表例としてよく挙げられるのは「一丁目一番地」「鉛筆なめなめ」「全員野球」などの言葉である。「ビジネス以外の場であまり耳にしない」「若者層には通じない」のが特徴である。というか、その特徴に当てはまる言葉が「おっさんビジネス用語」と呼ばれる。
明確な定義がないために、「音頭を取る」「ざっくばらん」「カツカツ」といった単なる伝統的な日本語でしかないものが、なぜか「おっさんビジネス用語」として紹介されてしまうこともある。新社会人が「ざっくばらんってどういう意味ですか?」なんて聞いていたら、世代差とか関係なく、単純に「恥ずかしい人」だと思うのだが・・・
「おっさんビジネス用語」は、2020年代前半ごろから盛んに言及されるようになった。「おっさん」という言葉はやや侮蔑的であるため、言及する場面には注意が必要である。「コンプラが厳しくなっていく令和の世において何故か中年男性だけは保護の対象にならない」としばしば嘆かれるが、「おっさんビジネス用語」なんて言葉が大手を振ってまかり通っちゃっているのがその証左であろう。
「おっさんビジネス用語」と「今風ビジネス用語」の変換表[編集]
以下では「おっさんビジネス用語」を「今風ビジネス用語」に変換することを試みる。ただし、本当の意味でぴったり同じ言葉はなかなか存在しないため、下記はあくまでも近い言葉を「それ風」に当てはめたものにすぎず、重要なニュアンスがところどころ抜け落ちてしまっていることをご容赦いただきたい。
あくまでも「お遊び」としての変換表であり、これを真に受けて実際のビジネスで使って変な空気になってもエンペディアは責任を取りません。
おっさんビジネス用語 | 今風ビジネス用語(?) | 備考 |
---|---|---|
一丁目一番地 | トッププライオリティ | 最も優先度の高い事項 |
イッテコイ | プラスマイナスゼロ | 「ゼロサム」とかも考えられるが、ちょっとニュアンスが違う。 |
鉛筆なめなめ | アジャスト/チューニング | 数字を多少ごまかすこと |
ガッチャンコ | マージ | これは完全に同義語。 |
ガラガラポン | ゼロベース | 白紙に戻してやり直すこと |
交通整理 | コーディネート/ファシリテート | 「交通整理」という言葉には、錯綜している人の動き・情報が衝突して予想外の事故が起きないようにうまく捌く、というニュアンスがこめられている。このニュアンスを適切に表現した「今風ビジネス用語」は未だ無いだろう。おっさんビジネス用語は偉大だ。 |
座組 | プロジェクトメンバー/リソース | ぴったり同じ意味の「今風用語」は意外とない? |
仁義を切る | コネクションを構築する/エンゲージメントを高める | 関係各所のルールやマナーを守り、事前にしっかり話を通しておくこと。ぴったりと合う「今風用語」はない。 |
全員野球 | ワンチーム/フルコミット | 「三遊間」「ポテンヒット」など、おっさんビジネス用語には野球由来の言葉が多い。 |
ダマでやる | クローズド/サイレント | 黙って秘密で進めること |
なるはや | ASAP | なるべく早く/As soon as possible |
ペライチ | ワンページ/ミニマムレイアウト | 紙1枚にまとめた簡易的な資料のこと |
ボールを持つ | ◯◯マター | 「この案件はいま誰が担当中なのか」を表す言葉。「営業がボールを持っています」と「営業マターです」は同義。 |