Advance Steel

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Advance Steelは、鉄骨・鋼材の詳細設計と3Dモデリングの作成、製作図・部材リスト・NCファイルの自働作成を行うCADソフトである。AutoCAD上で動作する。GRAITECによって開発されたが、2013年にオートデスクに買収された。2023年3月29日、メンテナンスモードに移行され、新しいアップデートは行われなくなった。

特徴[編集]

基本的なAutoCADのコンセプトや機能(スナップポイント、グリップポイント、コピーなど...)を完備している。自身のCADプラットフォーム上で実行する場合も、AutoCAD上で実行する場合と同等の機能を利用できる。また、Advance SteelのCADプラットフォームはグラフィックエンジン(画像処理や描画を担当するソフトウェア)とオブジェクト指向データベースの双方の役割を果たす。自身のCADプラットフォームとAutoCAD上で実行される場合のバージョン間の適合性は常に確保されている。

情報はDWG形式で保存される。

AutoLispおよびCOM(VBA、C++)プログラムのインターフェイスが含まれおり、独自のマクロを作成できる。

なお、データは次の形式でのインポート/エクスポートが可能。

  • GTC
  • DWG
  • IFC 2x3
  • CIS/2
  • SDNF
  • PSS
  • KISS
  • DSTV
  • DXF

主な機能[編集]

  • 建築資材(梁、板、ボルト、溶接など)の資料を考慮しながらの3Dモデルの作成
  • 板金・板の操作
  • 要素の衝突検出
  • 製作図、自動的なラベルと寸法の割当。
  • 3Dモデルと正確な部材リストを確認するためのモデルチェック
  • 総合図、製作図、施工図、建具表、等角図、アイソメ図の感覚的作成
  • 図面作成のワークフロー管理(版管理、自動更新など)
  • 部材リストおよびNCファイルの自動作成
  • 同時に複数のユーザーが同じモデルで作業できる。
  • 階段(直線階段/螺旋階段)、手すり、およびはしごなどの複雑な構造のモデリングするためのツールを備えている。階段の製作に必要な文書(NCファイルを含む)を作成する・

その他[編集]

材料同士を接合するための300以上のプリセットパラメトリック接合部のライブラリがある。ユーザーは一度の操作ですべての接合要素を作成でみる。同時に、接合された要素も処理される(短縮、コーピングなど)。また、以下のカスタマイズが可能。

  • ジョイントのパラメータを設定する
  • 接続された要素の処理
  • ある鉄骨接合から別の鉄骨接合に要素を転送する
  • 鉄骨接合を更新する

ユーロコードとAISC北米規格に従って接合部と寸法のチェックを行う。設計レポートも作成できる。


3Dモデルに基づき、図面スタイルを使用して、寸法とラベルの付いた2D総合図と店舗図を自動的に作成することができる。図面は別々のDWGファイルで作成されるが、変更履歴にリンクされている。そのため、モデルの変更後に図面を更新し、図面の改訂を管理することができる。

このソフトウェアには、単一部品や組み立て図、一般的な配置図や店舗図を作成するための様々な図面スタイルがある。これは。詳細図を作成するために使用される一連のルールになり、ラベリングや寸法設定を含む表示される要素を定義する。

図面スタイルは、自動的に図面を作成、レイアウトを調整する機能。AutoCADの寸法スタイル、線スタイルなどと同様に使用される。既定の図面スタイルは、各設備や国によって異なる。カスタムの図面スタイルを定義することもできる。

動作環境[編集]

このソフトは以下の環境で動作する、または互換性がある。

  • Windows 10、Windows 8、Windows 7、Windows Vista、Windows XP Pro(32ビットおよび64ビット)
  • AutoCAD 2010、2011、2012、2013、2014、2015、2016、2017
  • AutoCAD Architecture 2010、2011、2012、2013、2014、2015、2016、2017

アップデート履歴[編集]

正式名称 Version リリース リリース日
Version 2014 2014 11 2013年9月
Version 2013 2013 10 2013年2月
Version 2012 2012 9 2012年2月
Version 2011 2011 8 2010年10月
Version 2010 2010 7 2009年9月
Version 2009 2009 6 2008年9月
Version 8.1 8.1 5 2007年12月
Version 7.1 7.1 4 2007年3月
Version 6.1 6.1 3 2005年12月
Version 5.1 5.1 2 2004年7月