1さんのコミケ大作戦

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1さんのコミケ大作戦(´∀`)』(1 of the special comic market mission.)とは、ばーちゃる・ちゃんねるを管理するHISASHI氏が製作したFLASHアニメ作品である。

概要[編集]

当時開催されていたイベントであるコミックマーケット62を舞台にしたバトルモノのFLASH作品で、2002年では比較的巨大なファイルサイズで公開されていた。
話としては「サークル・シラネーヨの新刊を購入しようと>>1さんが徹夜までして待っていたが、新刊が完売してしまったため怒ってサークル主のシラネーヨと対決する」というものである。

FLASHに使われているネタは2002年までのアニメや漫画でブームとなっていたものが多く、当時FLASHだから見ていた少年少女にはネタがまったくわからないながらも、出てくる技がとてもかっこいいのとゲーム的な画面で人気を出していた。
製作者曰く、一部の技は『悪魔城ドラキュラ』や『KOF2001』、『ファイナルファンタジー』などをイメージして作ったとのこと。 また、開始時から『ネオジオ』の起動画面になっていたりと、どこまでもネタに包まれたものとなっている。

後に『1さんのコミケ大作戦』そのものは同人ゲームとなって発売されており、続編として『1さんのコミケ大作戦2nd』、『1さんのコミケ大作戦3rd』も存在している。

登場人物[編集]

1さん / オタヒッキー
もともとは『8頭身のモナーはキモイ』という1つのスレッドから発展したキャラクターであり、原作から「オタヒッキー」という設定が付加されている。
サークル・シラネーヨの新刊を徹夜までして手に入れようとしたが、売り切れで逆上し、リアルファイトを始めてしまう。
シラネーヨ
同人サークル「シラネーヨ」を主催するネコのような生命体で、徹夜組が居るほど人気のサークルと伺える。
どうも『おジャ魔女どれみ』は瀬川おんぷたんでなければ萌えないらしく、実際1さんが藤原はづきちゃんを召喚しても一切攻撃を受け付けなかった。
八頭身モナー
1さんが必殺技を繰り出そうとした瞬間にスタッフとして乱入し、1さんを連れ去るのと同時にシラネーヨをサークルごと消し去る。

作品解説[編集]

起動画面[編集]

SNKの『NEO・GEO』を起動した時と同じ画面で自身のサークルである「バーチャルチャンネル」を表示しつつ、MOE KYUN SPECに続いてまさかの「さくらたんのエロ画像キボンヌ」と書かれた文字が出てくる。(おそらく『ゴノレゴ』ネタ)
本来SNKと表示するロゴはHISASHIと製作者の名前となっているが、このロゴもどっかで見覚えがあるような……。 WARNINGは何も警告しそうにない「(゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャ」のONLYとなっているが、これも起動画面後に出てくる警告文章が元となっている。

ロード画面については50%で開始となるが、当時のFLASH技術では「疑似ロード画面」と呼ばれる、本来はそのペースじゃないけどディレイスケジュール等を使ってロードさせているというものが多くあった。 この作品もそれを使っている。

タイトルコール[編集]

英題である『1 of the special comic market mission.』については、もしかすると『スパイ大作戦』をイメージしている可能性がある。

サークル到着時から戦闘開始前まで[編集]

構成的には伝説の面接FLASHである『イオナズン』を彷彿とさせ、BGMは何故か『夢の中へ』が使われている。(『夢の中へ』もFLASH作品として存在しているため、それのノリと思われる)

現在のコミックマーケットでは「徹夜組」と呼ばれる行為は禁止されているが、2002年当時は少なからず徹夜組は存在しており、1さんは新刊を求めて待っていた模様である。 しかしガチの「なのは完売」ばりの状況となっており、入手できずにモメて結果バトルとなる。
なお同人誌が売れたことを「オチる」と呼んでいるが、現在では「堕ちる」とかの表現が強くなってしまっているためあんまり聞かれないかもしれない。

戦闘画面[編集]

画面構成は格闘ゲームのゲージと『ファイナルファンタジー』と『ドラゴンクエスト』を組み合わせた独自のUIを採用している。 コマンドについては以下の通り。

萌え
おそらく『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』で言う「こうげき/たたかう」を指すが、『ロマンシング サガ』のように複数の攻撃方法を使える模様。
電波
おそらく『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』で言う「まほう」などのアビリティコマンドを指す。
道具
そのまま「どうぐ」のコマンドであり、コミケカタログを投げるという使い方や、当時の必須アイテムといえる『写ルンです』を持っていた。
ヒキコモル
防御なのか逃げるなのかはっきりしないものの、その類のコマンドと思われる。

萌えコマンド[編集]

堀江由井
声優の堀江由衣氏関係の攻撃方法が入っている。 作中では「マルティ」(『耳は駄目なんですぅ~』)、「本田トオル」(『おにぎりワッショイ!』)、「うぐぅ」(作中未使用)のコマンドが入っている。
(それぞれ『ToHeart』のHMX-12 マルチ、評論家ではない『フルーツバスケット』の本田透、『Kanon』の月宮あゆのことを指す)
使用された『耳は駄目なんですぅ~』は、マルチルートで見られるちょっとしたイベントであり、『To Heart』を知らないとついていけないネタである。
本田透の『おにぎりワッショイ!』は本田透がおにぎりに対して何かと縁があることから、おにぎりのAAが用いられている。(最後に本田透のイラストも出るが、どのみち『フルーツバスケット』のことをよく知らないとわからないネタである)
みつみ三黒
イラストレーターのみつみ美里氏のこと。 作中では『みつみ三黒ブース、コピー本販売開始しま~す。』という超連続攻撃技となっており、あまりの攻撃(『SUPER STREET FIGHTER IV』準拠なのか、32HITSでマーベラス評価)でシラネーヨは1ターンスキップされるほど。
当時みつみ美里氏はコミックマーケットどころかオタクの中ではエース的な存在であり、コピー本を入手するだけでも恐ろしい状態だったんだとか。 AAには当時のオタクたちをイメージしたものや、ダミーサークルや販売時の争奪戦など、闇の部分も描かれている。
(「走らないでくださ~い!」→「……。」→「効果はないようだ。」……『ポケモン』?)
攻撃に出てきたDJオタ~なりの1曲目である倉田雅世の『しのぶの当番日誌』は『ラブひな』のキャラクターソングである。
また「サークルみみみ」はAAのネタではあるが、2021年現在「サークルみみみ」は実在している。(サークル自体は作品とは無関係のはずなので、ただ単に時代が追いついてしまったのかもしれない)
汚邪魔女
伝説の作品『おジャ魔女どれみ』関係の攻撃方法。 萌え側の汚邪魔女は未使用だった。
ラヴひな
そのまま『ラブひな』関係の攻撃方法。
三浪(……?)としのむ(前原しのぶ)があり、シラネーヨはしのむで『しのぶ、ふぁいとぉっ!』で1さんにトドメを指す。(実際に『しのぶの当番日誌』の歌詞に「しのぶファイトォ!」とあるため、このあたりの音声と思われる)

電波コマンド[編集]

シスプリ
ご存知『シスター・プリンセス』関係の攻撃方法が入っている。
チェキは四葉の代名詞でもあり、そのまま『兄チャマ、チェキチェキ、チェキよ!』という技で登場している。 アニメーションは『悪魔城ドラキュラ』の死神からヒントを得ている模様。
唖里唖はこのFLASH作品の前作である『8頭身アリアと1兄や』という、亜俚亜に8頭身モナーを組み合わせたネタから『アーリーアーノー、オーリーボーンー( ゚Д゚)』という技となっており、1さんに大ダメージとマヒを与えた。
センチ
おそらく『センチメンタル・ジャーニー』のことを指す。作中では未使用。
汚邪魔女
伝説の作品『おジャ魔女どれみ』関係の攻撃方法が1さんのみに使用可能となっている。
1さんははぢゅきちゃん(藤原はづき)を選択し『ぱぁいぱいぽんぽい、ぷぅわぷわぷぅ~☆』(はづきの魔法である「パイパイポンポイプワプワプー」)を発動させている。 アニメーションは『KOF2001』と『FF』のメテオを組み合わせたものとなっている。
一方のおんぷたん(瀬川おんぷ)については未使用となっている。

道具コマンド[編集]

コミケカタログ
今も昔もコミケには「カタログ」が必須アイテムであり、あろうことが1さんはシラネーヨに投げつけている。
写ルンです
作中では未使用だったが、当時ガラケーなんてのも無かったので写真は富士フィルムの『写ルンです』が一般的だった。

シュミハオナーニダヨ[編集]

説明しよう、1さんは萌えゲージがMAXになると、オナーニを発動させることができるようになるのだ!

実は『8頭身のモナーはキモイ』でも出てきたネタでもあり、1さんの公式設定からなる必殺技である。 シラネーヨに対して萌えゲージを一気に0(萎えさせる)とする効果以外は不明となっている。
というのもこの後に『スタッフ乱入』と称して八頭身モナーが彼に1さんを連れ去ってしまうためである。

……1サン、ボクトイウモノガアリナガラ!

ちなみにこの技はサークル・シラネーヨを「次回参加停止処分」へ追いやる技でもあり、シラネーヨも『北斗の拳』の「あべし」と共に倒されている。 また、「懲りずに参加」を押すとリプレイとはなるが、このリプレイにもボイスが仕込まれている。

評価[編集]

公式サイトにも「メガネっ娘がサパーリ」やら「ネタがオタすぎて半分以上ワカラン」という自虐するような状況になるほど、当時の知識を知らないとわからないネタのオンパレードではあった。
だがニコニコ動画などのFLASH職人時代において代表される作品としても知られており、また一部の作品が時を経て記念作品として再登場する関係で再び注目される可能性が出ている。(『おジャ魔女どれみ』も20周年記念作品『魔女見習いをさがして』を出しているし)

ちなみに作者のひさし氏は『AIゲームクリエイター』などを手掛けている。