転換法
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転換法とは、数学の証明法の一つであり、
- 命題 p1⇒q1, p2⇒q2, p3⇒q3...がすべて真
- p1, p2, p3... がすべての場合を尽くす
- q1, q2, q3... のうちどの2つも同時に真とならない
のすべての条件が成り立つ場合に、q1⇒p1,q2⇒p2, q3⇒p3... がすべて真になる、というものである。円周角の定理の逆などの証明に用いられる。名前自体は教わらないが、前述のように中学校でも使用される。
証明[編集]
- p1⇒q1, p2⇒q2, p3⇒q3...はすべて真とする。
- q1⇒p2とすると、q1が真のときp2⇒q2よりq1とq2が同時に真になるので矛盾。
- 同じように、q1⇒p3...も矛盾を引き起こす。
- よってq1⇒p1
- 同じようにし、q2⇒p2, q3⇒p3...
練習[編集]
練習問題 : 転換法による証明
二次方程式ax2+bx+c=0(a≠0)の判別式をDとする。この二次方程式が実数解をもたないとき、D<0であることを証明せよ。
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「D>0⇒異なる2つの実数解をもつ、D=0⇒実数解を1つもつ、D<0⇒実数解をもたない」はすべて真で、D>0、D=0、D<0はすべての場合を尽くし、かつ実数解の個数は0個から2個のうちどれか一つのみなので、転換法より、題意は示された。 |