超低床電車

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超低床電車(ちょうていしょうでんしゃ、英:Low-floor tram)は、客室と入口との間に段差のない電車をいう。停留場のプラットホームから電車に乗る際に段差がなく、アクセシビリティが向上し、車内の空気容量も増える。

日本の事例[編集]

熊本市電[編集]

熊本市交通局9700形電車は1997年(平成9年)8月に営業運転を開始し、日本で最初の超低床電車として登場することになった。ドイツの車両メーカーAEG(現・アドトランツ)との技術提携によるものである。1号車はドイツで量産された車両の車幅を熊本市電の電停に合わせる調整を行った。その後、電気系統の故障を知らせる表示が出るようになり、2012年から運休していた。2014年10月3日から、水戸岡鋭治氏のデザインによる新型超低床電車「COCORO」の運行を開始した。

  • 受賞歴
    • 平成10年4月17日、9700型超低床電車、第19回国際交通安全学会賞受賞
    • 平成10年9月27日、9700型超低床電車ローレル賞受賞

広島電鉄[編集]

1999年からドイツ・シーメンスとの技術提携により5000型「グリーンムーバー」を導入した。2001年からは国土交通省指導のもと日本の鉄道車両関連メーカーによる超低床車両の開発が始まった。2005年に国産技術による5100形「グリーンムーバーマックス」を導入した[1]。開発コンセプトは、「ULTIMATE(アルティメート)究極の+URBAN(アーバン)都会的+USER FRIENDLY(ユーザーフレンドリー)お客様にやさしい」という3点を重視し、近畿車輛株式会社、三菱重工業株式会社、東洋電機製造株式会社の3社が広島電鉄株式会社と共同開発した車両である。

  • 受賞歴
    • 第4回日本鉄道賞表彰選考委員会特別賞
    • 2005年グッドデザイン賞
    • 2005年ひろしまグッドデザイン賞大賞(ユニバーサルデザイン賞)
    • 2006年鉄道友の会ローレル賞

鹿児島市交通局[編集]

「ユートラム」は鹿児島市交通局が運行するバリアフリー仕様「超低床電車」の愛称である。2002年に鹿児島市交通局1000形電車が営業を開始し、国産技術では初の超低床路面電車となった。2003年、鉄道友の会ローレル賞を受賞した[2]。2017年から鹿児島市交通局7500形電車を投入した。

  • 受賞歴
    • 2018年5月24日(木)鉄道友の会ローレル賞を受賞した[2]。愛称は「ユートラムIII」[3]


参考文献・注釈[編集]