贋紙幣事件
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『贋紙幣事件』(にせさつじけん)とは、甲賀三郎の短編推理小説。1930年8月『少年倶楽部』に発表。
概要[編集]
天才中学生・森春雄と、ワトソン役の主人公・風岡[1]が、身近に起きた事件の謎を解くシリーズ。「お初桜事件」の続編にあたる。
森・風岡の同級生の飛山の父が、贋紙幣を使って警察に勾留された。しかし、その贋紙幣は、父本人が作って使用した訳ではなく、他人からもらったものを、そうと知らずに使ったのである。父は貰った人物の名前を知っているが、恩義を重んじる性格なので、口を割らず、結果として何時までも勾留されているのだった。そんな飛山父の汚名を晴らすべく、森・風岡は調査に乗り出す・・・。
いかにも発表誌が「少年倶楽部」らしい、単純な内容の作品ではあるが、答えへと至る推理は実に論理的で、本格派の甲賀三郎らしい。ジュブナイルのため、陰惨なシーンなどは登場せず、最後などはベタすぎて現代の読者からするとチョット笑っちゃうぐらいのお決まり型ハッピーエンドである。
ノベルゲーム[編集]
言ノ葉迷宮によって、フリーのノベルゲーム化もなされている。Web上で誰でもダウンロードすることが可能。選択肢はない一本道のノベルで、いわば音声と映像の付いた読み物である。
脚注[編集]
- ↑ 下の名は、作中で明らかにされない。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 青空文庫 - 本文を無料で読むことが出来る。