認知バイアス

認知バイアス（にんちバイアス）とは、生理的なものではなく、当該人物の発達環境による認知の歪みである。

概要

いわゆる「錯視」は認知バイアスではない。そういうメカニズムが人間の視覚情報処理に備わっているからである。
「なんかしらゾロ目の日には変なことが起きる」というのは「9.11」「3.11」などを経験すると信じたくはなるが、これは「バーナム効果」と呼ばれて行動経済学上の研究課題になっている。
協調性バイアスとは、同調圧力による判断のバイアスである。「『みんな』がそう思っているから、同調した」というのは行動バイアスなので、認知のバイアスが判断や行動のバイアスに結びつかなければ、「内心の自由」にかかわることなので、他者が口出しするような問題ではない。
現状維持バイアスとは、「変化を嫌う傾向」を指が、「いつも通りの日常」を維持するために保守をしているわけで、「これまでのやり方や考え方を踏襲しようとするだけで、新しいことを始めようとしなかったり、従前の間違いを正そうとしない態度」と見做してはならない。「特に官公庁や学会の体質は保守的で、頭が固くて変なプライドばかり高い人が多く、縦割りや前例主義がはびこり、従前の間違いを速やかに正そうとせずに既成事実化しようとするので、この問題の解決をより困難にしている」という意見もあるが、そこに原因はない。「菅首相は、官僚組織のこういう点を問題にしたが、こうなる根本的な原因は、限られた予算を多くの人が取り合うというゼロ和ゲームだからであり、いくらでも成長の余地のある民間市場の非ゼロ和ゲームとは、ゲームの性格が異なるからである。」という結論も疑わしい。ゲーム理論によれば、「ゼロ和ゲーム」という概念はあくまでフォン・ノイマンとモルゲンシュテルンによって提示された抽象的な概念であり、「非ゼロ和ゲーム」というのも「どっちが儲けるか」というゲームであるとは限らず、「マイナス和ゲーム」で「損切りするにしても、どこに損を押しつけるか」みたいな話だったりもする。