著作者名詐称罪
(著作権者詐称罪から転送)
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著作者名詐称罪(ちょさくしゃめいさしょうざい)は、日本の著作権法に属する罪の規定。著作権法第121条で規定されている。
条文[編集]
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解説[編集]
大雑把に言えば「他人の描いた小説や漫画などを複製した際に、それらの原著者名の部分を自分や他人などに変更して(作者名を詐称して)頒布した者は、懲役または罰金刑に該当する」という意味。
多くが親告罪であり「権利者が通報するまでグレーゾーン」という形態がまかり通っている著作権法の中でも「権利者に限らず誰でも通報一発で司法が動く」というとても重い罪に分類されている。
条文中の用語解説[編集]
- 著作者でない者の実名又は周知の変名
- 著作権者ではない人物の、実名やペンネームのことを指す。
- 著作物の複製物
- 要するに原作パクリの事実がある(著作者ではない者が作成した)複製と認められる物質。
- 二次的著作物の複製物を含む
- 個人的譲渡目的での複製、配布を目的としない複製展示など二次著作物だからいい/原著作者はアニメ会社だから二次創作者の著作権は無視出来る、といった屁理屈は通じないということ
- 頒布した者
- 有償販売、無料配布などの手法を問わず、「自分の所有する著作者名を正確に表示しない違法複製を他者に譲渡した/他者が自由に取得保存する状態に晒した」という状況を作ると該当する。
- 一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金
- 最大で1年間の懲役刑か、または100万円までの罰金のどちらかで罪を相殺する、という意味。
- なお、この100万円の「罰金」は国に収める金額であり、著作権者からは別途損害賠償請求が行われる(損害賠償請求権)。
- 又はこれを併科する
- 場合によっては1年間刑務所に収監した上で、罰金刑も併用して100万円支払って貰う可能性があるよ、という意味。