物理エンジン

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

物理エンジンとは、質量・速度・摩擦・反発・風といった、古典力学的な法則をシミュレーションするコンピュータのソフトウェア。

現実との相違[編集]

精度の高い物理エンジンは、現実世界のシミュレーションとして機能する。しかし、計算リソースや時間的な限界から、簡単にする必要がある。そのため、計算において微小な影響しか与えない部分を無視するなどの近似を行う。例えば、物理法則の近似、時間を離散的に扱う、物体の固定など理想的な条件を考えることなどが挙げられる。これらによって、現実との乖離が生じ得る。これには、わずかな初期条件の違いによるカオスなども含まれる。そのため、精度の高いシミュレーションのためには、スーパーコンピューターのような多くの計算リソースと時間を使うことも多い。天気予報の精度向上は、これによってもたらされた面がある。

応用[編集]

科学技術[編集]

ロケットの弾道の計算に使われ始めたのが、初である。それ以降、航空機の設計などへ応用されていった。1980年代ごろから、スーパーコンピュータが天気予報のために、大気や海流といった流体のシミュレーションのために使われるようになった。

ゲーム[編集]

ゲームでは、物理シミュレーションの正確さよりも速度、リアルタイム性が重要である場合が多く、正確さを犠牲にして高速性を得る手法が取られる場合がある。 そのため、現実的と乖離した挙動を示すことがある。ただし、シミュレーションである以上は必ずしも現実と一致するわけでないことは、ゲームに限らない。