深層学習

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深層学習(しんそうがくしゅう、英:Deep Learning)は機械学習の一種であり、ニューラルネットワーク(Neural Network)を深化させた学習方法である。「ディープラーニング(DL)」、「ディープニューラルネットワーク(DNN)」ともいう。ニューラル(Neural)すなわち神経細胞と名が付いているのは、生物の脳の神経細胞をモデルとしているからである。

概要[編集]

ニューラルネットワークは、「入力層」、「隠れ層」、「出力層」を持っている。各層はノードまたは「エッジ」で連結されている。エッジは重みをもつことができ、各層は「活性化関数」をもつ。ノードの値は、ノードの値と前のノードの値から計算する。特に多段階構成にしたものは深い隠れ層となるので、深層学習(ディープラーニング)とよぶ。特にパターン認識の分野で威力を発揮することで知られ、最近の流行となった。

ニューラルネットワーク自体はかなり以前からある技術であるものの、最近流行した理由は、ハードウェアの進化により、大量の神経細胞を模倣するような大量の計算を捌けるようになったこと、インターネットの発達、情報技術の進展、ビッグデータなどにより、大量の画像やなど学習データを入手しやすくなったことが挙げられる。

さらに囲碁プログラムが世界のトッププロに勝つのはまだまだ先だと思われていたが、2016年3月9日から15日にかけて、深層学習に強化学習を装備した「AlphaGo(アルファ碁)」が世界一流のプロ棋士九段との5番勝負で4勝1敗と圧勝したイベントが世界に強い印象を与えた。Googleの巧みな戦略ともいえる出来事であった。AlphaGoは、プロ棋士の対局データに加え、自分自身との対局データを3千万種と大量に蓄積し、学習データを大幅に拡充した。加えて直感に優れた深層学習、経験に学ぶ強化学習、先読みする探索の長所を組み合わせて作られているという工夫もあった。科学論文誌のネイチャー(Nature)に掲載された論文「Mastering the game of Go without human knowledge」に技術的な詳細が記載されている[1]。今までの機械学習は人間が教えていたが、AlphaGoでは人間が教えなくとも自分自身で学習できるという特徴がある。 こうしたことから、深層学習はブレイクスルーを迎え、「ディープラーニングはすごい」という認識が広まったことが流行した理由と考えられる。


注・参考文献[編集]