木造弥勒菩薩半跏像

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木造弥勒菩薩半跏像(もくぞうみろくぼさつはんかしゆいぞう)は菩薩像で、足を組み右足を左足の大腿部にのせ、右膝頭の上に右肘をつき右手の中指を頬にあてて思索のふける姿の仏像である。人々を救済する方法を考え、思索にふける様子を表す。「半跏」とは片足を上げた座り方をいう。

本形式で重要文化財、国宝に指定された仏像はいくつかある。

宝冠弥勒[編集]

京都府京都市太秦の広隆寺霊宝殿に安置されている「彫刻第1号」の国宝である。口元に穏やかな微笑みを浮かべ、木肌が現れている。古記録に「金色弥勒菩薩像」と書かれており、制作当時は漆を塗った上に金箔で覆われていた。制作当時の日本の仏像には珍しいアカマツの木から彫り出されていることから、朝鮮半島から伝来した像と考えられている。飛鳥時代の制作である。像高123.3センチメートル(左足含む)、坐高84.2センチメートル。

  • 重文指定年月日:1897年12月28日(明治30年12月28日)
  • 国宝指定年月日:1951年6月9日(昭和26年6月9日)

泣き弥勒[編集]

京都府京都市太秦の広隆寺霊宝殿に安置されている。泣いているような表情から泣き弥勒といわれる。「彫刻第50号」の国宝である。全高90cm、像高66.3cm。樟の一木造り、漆箔。飛鳥時代の制作である。天衣と裳裾の一部は獣皮で作られ、その上に漆が塗られている。

  • 重文指定年月日:1897年12月28日(明治30年12月28日)
  • 国宝指定年月日:1952年11月2日(昭和27年11月2日)

法隆寺・木造弥勒菩薩半跏像[編集]

平安時代の制作である。重要文化財指定番号第1513号。

  • 重文指定年月日:1901年8月2日(明治34.08.02)