想定外

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想定外(そうていがい)とは、想定していなかった状態になること。特に、対応困難な問題が生じたときや、生じそうになった場合に使う言葉である。

概要[編集]

本来は、FTA(フェイラー・ツリー・アナリシス。故障木解析)やFMEA(フェイラー・モード・エフェクト・アナリシス。故障モードの影響分析)などにおいて、「『あらかじめ想定した事象』以外の事象」が発生したときに用いられる言葉である。

人間生活との関わり・利用[編集]

「想定外だった」という言葉を経営者が口にしていいのは、リーマンショックとか震災とかの、「誰も予想できなかった事象」に限られる。堺屋太一の『油断!』は、「中東戦争で日本に一切石油が入ってこなくなったら」という想定で書かれたシミュレーション小説だが、「備えあれば憂いなし」「遠き慮(おも)んばかりなければ、必ず近き憂あり」といった格言があるとおり、「想定外」とは「脇が甘い」と同義ではある。

用例[編集]

  • 友人が新築一戸建ての家を買った。訪ねてみると川の近くで堤防は屋根より高く俺は絶句した。彼にとって、台風で川の水が溢れることは想定外のようだ。
  • 発注したものがまだ届かない。催促の電話を掛けると取引先の社長は「今日中に仕上げて明日必ず納品します」と言った。天気予報では今晩から大雪が降るはずなのだが、彼にとって天気予報が当たることは想定外のようだ。
  • 最近、会社に督促状が来るようになった。給料の振り込みも数日遅れることが多い。会社が潰れるまで働いて「突然、給料が貰えなくなるなんて想定外だ」と言っても手遅れだろうなあ。

脚注[編集]