循環小数

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循環小数(じゅんかんしょうすう)とは、ある桁から先で同じ組み合わせの数字の列が無限に繰り返しループして続く小数のことである。繰り返される数字の列を循環節という。循環小数で、最も代表的なものは、1÷7=0.142857142857142857…である。このとき循環節(繰り返し現れる部分)は「142857」で、循環桁数は6桁であるため、これを「0.[142857]」と表記する流儀もある。循環節の「142857」を抜き出し、142857×7 を求めると 999999 となり、9が複数並ぶ。
すなわち、小数点の後に9が無限に続く「0.99999999999……」は 1 であるが、「0.[9]=1」と書くと短くて済む。
循環節に、ある数を掛けると、巡回数が現れる。循環節は、10のいくつかの乗に当たる数から1を引いたものである。素数の逆数は、循環小数となる。

概要[編集]

循環小数は全て分数で表すことができ、有理数である。

循環小数は、不思議な数である。一方で、有理数のうち整数、有限小数でないものは循環小数である。


循環節の長さ・循環桁数[編集]

循環桁数の出し方は、約数の個数チェックで調べてみればすぐ見つかる。循環桁数は、「分母の素数-1」の約数で循環する。

  • 1桁:3×3=9
  • 2桁:11×9=99
  • 3桁:37×27=999
  • 4桁:101×99=9999
  • 5桁:41×2439=99999
  • 6桁:142857×7=999999、15873×63=999999、5291×189=999999
  • 7桁:239×41841=9999999
  • 8桁:1369863×73=99999999
  • 9桁:12345679×81=999999999
  • 10桁:9091×1099989=9999999999
  • 11桁:194841×513239=99999999999
  • 12桁:999999×101×9901=999999999999
  • 13桁:126582278481×79=9999999999999
  • 14桁:109999989×909091=99999999999999
  • 15桁:32258064516129×31=999999999999999
  • 16桁:588235294117647×17=9999999999999999
  • 18桁:52631578947368421×19=999999999999999999、10999999989*90909091=999999999999999999
  • その他

※最大桁数は、6ビットの64桁まで表す。

素数を優先した場合
素数 循環桁数
3 1
7 6
11 2
13 6
17 16
19 18
23 22
29 28
31 15
37 3
41 5
43 21
47 46
53 13
59 58
61 60

142857に1~6までの数字を掛けると、桁のスタート位置が違っても、6桁の範囲で同じ順番の組み合わせの数字が巡回している。285714,428571,571428,714285,857142。元の6桁の数字「142857」のいくつかを先頭に持っていった6桁の数が並ぶ。7分の1を少数に直すと142857がループする。

脚注[編集]

外部リンク[編集]