形態素

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形態素とは、おもに(自立語に附属する)附属語とされる文の構成要素である。 可能または尊敬を表すれる/られる、受動のられる、使役のせる・させるなどのほか、各種ある。

概要[編集]

「表出」のがるや「様態」のそうなどが分かりやすい。「ちょっと可愛がってやれ」というのは、べつに相手を「可愛い」と思っているわけではなくて、態度で示すことをいう。「悲しそうだ」も当人は「悲しい」と思っているとは限らず、「悲しいフリをしている」だけのことかもしれない。「演技力」というのはそういうものである。
これ以外にも、「欲求」のたいなど各種ある。
「がる」「そう」は形容詞の語幹に接続して(「寒がる」「寒そう」)動詞化し、「たい」は動詞の語幹に接続して形容詞化する。
複雑なものとしては尊敬または可能の「れる/られる」、受け身の「られる」、使役の「せる・させる」である。
「見る/観る」は上一段動詞(i 音)なので尊敬または可能形は「られる」がついて「見られる」になるが、ときに「見れる」と使われて「ら抜き言葉」と呼ばれる。
同じく「見る」の受け身は「見られる」になるため、単に「見られる」というと尊敬(「ご覧になる」)か可能(「見ることが可能である」)か受け身(「(誰かに)見られる」)のか の区別は文脈から判断するしかない。
「乗る/載る」の使役形は「乗せる」「載せる」だが、「乗る/載る」は五段活用ラ行だが指標音である r 音が音便によって落ち、そこに se がついて下一段動詞(e 音)になる。
このあたりは「動詞句はローマ字表記して指標音によって区別」してから教えればどうってことはないのだが、小学校の教師だと なまじ日本語ネイティブなものだから理屈がわからない(というか、そもそも整理して教えられたことがない)ので、外国人や帰国子女などが相手だとお手上げになる。ところが「動詞句はローマ字表記して指標音によって整理する」ことで現代のパソコン(パーソナルコンピュータ)で処理すれば一発解決なのでまったく苦労がない。そうすると人間様のほうがパソコンに教わるということになる。「文語ハ行音動詞が現代語のワ行音動詞に変化した」と学校では教わるが、じつは f・p・h 音が消失してしまって「a・o・u 音末尾動詞」というカテゴリーができたため「母音末尾なのに五段活用」という動詞のグループができた、ということになる。そうすると文語のハ行動詞の処理がフツーに頭に入るので、「歴史的仮名遣ひ」で文章が書ける。そこまで行くと、「なぜ『書かさせられる』ではなく『書かされる』なのか」なんてことにも思い至り、「ら抜き言葉」に寛容になったりすることもある。 ただし、これはローマ字でやるからなので、かな書きの五十音図ベースで同じことをしようと思うととんでもない数理パズルになり、三ヶ月くらいはたっぷり愉しめる。
このように、コンピュータを使って日本語文を形態素の並びとして解析することを形態素解析という。プログラミング言語 ellisp は形態素解析用言語として誕生した。

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  • 禁止命令の「な」 - 動詞の連体形現在形に接続し、文終止形になる。
  • 推定と念押し(あるいは納得)の問いかけに用いられる「な」 - 形容詞と動詞の連体形(現在形と過去または完了形のどちらにも接続する)に接続し、文終止形になる。ex.「美味いな」「美味かったな」「おぬし、できるな?」「やったな」。「なあ。」「なぁ?」とも使われ、形態素「ね」「ねぇ。」「ね?」とほぼ同義である。

参考文献[編集]

脚注[編集]