寒松院 (津市)

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寒松院(かんしょういん)は、三重県津市寿町の寺院。

創建は未詳であるが元は昌泉院と称し、藤堂高次(津藩2代藩主)が父の藤堂高虎(津藩初代藩主)を祀るようになると戒名の寒松院殿道賢高山権大僧都から寒松院と称する。以来、津藩歴代藩主と支藩の久居藩の歴代藩主の菩提寺として庇護され、堂宇の造営や改修は藩費で賄えられ寺領として400石が安堵された。最盛期には末寺18ヶ寺を擁する大寺院として領内でも大きな影響力を持った。明治時代に津藩が廃藩になると次第に衰退し、昭和20年(1945年)7月18日の太平洋戦争中の空襲により堂宇や、旧国宝の絹本着色藤堂高虎像(明治39年4月14日指定)等の多くの寺宝、記録などを焼失した。境内には現在でも歴代藤堂家の墓碑26基が建ち並び、昭和50年(1975年)には藤堂家墓地として津市指定史跡に指定された。