実戦詰め筋事典
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『妙手に俗手、駒余りもあり! 実戦詰め筋事典』とは、2018年に元プロ棋士・本間博が著した詰将棋の本。
正誤表[編集]
- 第9章「三段玉・中段玉」第176問
- 明確な誤りというほどではないが、解説文で「香合は▲2五同香△1四玉に▲1六香で詰む」と書かれているのは疑問。単に「▲1五香」のほうが早く詰む。
- ▲1六香の場合、1五に合駒をする余地が生じるので2手伸びる。いわゆる「合い利かず」とは異なっているし、本書は持駒を残した詰みも許容する問題集であるから、細かくいえば合駒での手数伸ばしが成立しているハズ。
続編[編集]
2020年には、ファン待望の続編『妙手に俗手、駒余り、持駒制限もあり! 実戦詰め筋事典 レベルアップ編』も刊行されている。
正誤表[編集]
- 第1章「居飛車系問題」第33問
- 誤りとまでは言い難いが、3手目▲4二馬に対して△2二玉 or △2三玉と避けるほうが2手長くなる。ただし、△同銀と応じる本譜のほうが美しい手順であり、作意として掲載することには一定の妥当性が感じられる。
- 第1章「居飛車系問題」第55問
- 15手目「▲2二金」と解説されているが「▲3三金打→△1二玉→▲2二馬」のほうが、2手早く詰んでいる。
- 第2章「振り飛車系問題」第105問
- 初手▲6一飛には△7一歩で不詰と解説されているが、実際には「▲9一金→△8二玉→▲7四桂→△同銀→▲9二金→△8三玉→▲9三金(9三香成)→△7三玉→▲6四飛成」で詰んでいる。ただ、全部で11手かかっているため、初手▲9一飛から入るのが本手順であることは変わらない。
- 第2章「振り飛車系問題」第111問
- 解説では「6手目も△同玉は▲5二と(変化図)と引いて早く詰む。」とされている。しかし「▲5二と→△3三玉→▲3二金打→△4三玉→▲4二金→△3三玉→▲3二角成」の詰め手順は合計13手である。本手順と同数であり、早詰ではない。
- 第3章「持駒制限問題」第5問
- 6手目で△3一飛と合駒するほうが、明らかに長手数になる。以下、一例としては▲同飛成△同玉▲3二飛△2一玉▲2二飛成。
- 第3章「持駒制限問題」第27問
- 5手目「▲同銀不成」と解説されているが、△1二玉とかわしてわずかに詰まないため、手順前後である。「▲同角成→△同銀→▲同銀不成」の順番なら詰んでいる(▲同銀不成△1二玉には▲2三銀打の一手詰み)。
書誌情報[編集]
- 『妙手に俗手、駒余りもあり! 実戦詰め筋事典』ISBN 978-4839967918 マイナビ出版
- 『妙手に俗手、駒余り、持駒制限もあり! 実戦詰め筋事典 レベルアップ編』ISBN 978-4839971250 マイナビ出版
似た傾向の本[編集]
- 宮田敦史『詰みの条件 持ち駒から考える囲い別詰み筋』マイナビ将棋BOOKS、2020年、ISBN 978-4-8399-7183-0
- 総手数のヒント無し、駒余りあり、余詰あり、実戦型...と共通点が多い。『実戦詰め筋事典』を気に入った人なら、こちらの本も気に入ることだろう。