南アフリカ共和国ケープタウンハネムーン殺人事件
南アフリカ共和国ケープタウンハネムーン殺人事件(みなみあふりかきょうわこくケープタウンハネムーンさつじんじけん)は、南アフリカ共和国ケープタウンにイギリス富豪の夫とハネムーンにきていたスウェーデン出身の女性が殺害された事件。夫が逮捕されるも無罪判決を言い渡された。
概要[編集]
2010年11月13日、ケープタウンのタウンシップにおいてハネムーン旅行をしていたイギリス人の乗ったタクシーを拳銃を持った男二人が襲う事件が発生。妻だけ連れ去られ、翌日に首を撃たれて死亡しているのが発見された。同情の寄せられた夫Aに対してだが、事件に関与したとして逮捕されたドライバーが司法取引で事件前日にAから報酬と共に妻殺害の依頼があったと証言。イギリスへ戻っていたAは、証言を否定するが12月には逮捕。しかし、逮捕から2日後には保釈金を支払って釈放された。
Aはイギリスの裁判所に南アフリカに送還しないように求めていたが、最終的に最高裁が棄却。2014年4月に南アフリカに容疑者として身柄が引き渡された。
Aに対する容疑[編集]
- 午後11時過ぎにタクシーで治安の悪い場所に行ったのか
- 妻だけをさらって殺害して、運転手と夫には手を出さなかったのか
- 強盗目的でもないのに、何故タクシーを襲ったのか
- 会社が資金繰りに行き詰まっていたため、妻の保険金のために殺害したのではないか
- 防犯カメラに、事件前にドライバーと数回にわたって密談していた疑いの映像が発見された
裁判経過[編集]
2014年12月8日、ジャネット・トラバーソ(Jeannette Traverso)判事は、無罪判決を言い渡した[1]。
裁判では、検察側が同性愛者であるAが親族に強制された結婚に反発して、3人の男を雇って殺害したと主張。一方で弁護側はAが両性愛者で妻のことを愛していたと主張した。Aの性的趣向も争われることとなった。最終的に検察側が提示した証拠では、有罪判決に足らないとして無罪判決となる。A本人の証言は一度もないまま、判決が下ることとなった。検察に上訴権はないため、無罪判決が確定した。
実行犯[編集]
実行犯役の3人は殺人を認める。運転手には懲役18年、実行犯の一人に懲役25年、拳銃で撃った男に終身刑の判決が言い渡された確定している。