全体小説(ぜんたいしょうせつ)は、野間宏が提唱し、『青年の環』で実践したと自称する概念。
作家・野間宏は、社会の全体を一つの小説によって表現する全体小説の概念を提唱し、長編小説『青年の環』でこれを実践したと称した。しかしこのような概念は野間以外には広まることなく、海外にもない。散発的に、井上隆史が三島由紀夫の『豊穣の海』を全体小説として論じるなどの現象はあるが、広く認められているわけではない。