メソッド

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メソッドとは、オブジェクト指向言語におけるサブルーチン的な機能をいう。

概要[編集]

オプジェクト指向言語は、同時にメッセージング指向言語でもある。すなわち、狙ったオブジェクトにメッセージを投げ、返ってきた値を利用することでモジュール化を計っている。このとき、メッセージの受け口になるのがメソッドである。
もちろん、メソッドを用いずに、「このオブジェクトのこの要素」を指定して取ってくることも可能だが、こんどはその要素を書きかえている間にチョッカイを出してくる奴がいるかもしれないので、メソッドの段階で排他的にしておくのが安全である。
メソッド名は小文字で始まり、キャメルケースで命名することが多い。「isなんとか()」は真偽地を返し、setかんとか(値)は値をセットするついでに各種の下処理を行い、getかんとか()はその結果を引っ張ってくるという役割を持たせるのが普通である。
ただしメソッドはオブジェクトに実装されてなんぼの存在なので、「こういうメソッドがあってだな」というコードを見せられてもそれだけでは動かない。殻にあたるオブジェクトの定義を行ない、組込んでからようやく動くので引用が長くなるという欠点がある。もっともコーディングに慣れてくると目と頭が不要な部分を読み飛ばしてくれるようになるので実務的にはさして問題はないが。
よくやる手は、「それっぽい名前の静的な(static な)オブジェクト」を立てておいて、そこに public で static なメソッドとして記述したうえで、下請けにあたる内部の staticc なメソッドはぜんぶ private にして表からは見られないようにする。
こういうオブジェクトを何個も作るプログラマが同僚にいると、非常に助かる。ただしそういう人物はたいていハッカーであり、仕事は早いし実行効率やスペースファクタもよいのだが、コメントをつけるとか変数名の名づけとか例外のケアだとかが杜撰なので、そのあたりを掃除してありがたくお返しするのが礼儀である。これを丁寧にやっておくと、保守担当者の仕事が楽になり、あっちゃこっちゃのコピペした似たようなコードが」転がっているという事態も防げる。呼び出しのオーバーヘッドはたかが知れており、開発と保守の手間を考えたら積極的にパッケージ化するのが吉である。
ただし、それでもパッケージの中身はときどき見ておくのがいい。勉強にもなるし、たまには葛コードも入りこんでくる。泥水の樽にコップ一杯のワインを入れても泥水だが、ワインの樽にコップ一杯泥水を入れたら樽一杯の泥水になる。

脚注[編集]

関連項目[編集]