ベータマックス事件
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ベータマックス事件は、映画配給会社のユニバーサル・シティ・スタジオが、ベータマックスの録画機能を巡ってソニーを著作権違反として訴えるも、著作権違反にあたらないとされた事件。
概要[編集]
裁判が行われた当時に日本では法律で明確に認められていた家庭内の複製について、アメリカ合衆国では明確な法律や判例がなかった。録画機能についてフェアユースが認められるか否か、商品が悪用された場合にソニーが責任を負うべきなのかどうかということが争われた。
裁判[編集]
一審[編集]
1979年10月にロサンゼルス地裁はソニーの訴えを認める。家庭によって利用される録画利用は原告に損害を与えることはなく、ソニーが責任を負うものではないとした。
二審[編集]
1981年の米国連邦高等裁判所では、ソニーの逆転敗訴となる。家庭での利用はフェアユースにあたらず、ソニーは責任を負うべきという判断を示した。
三審[編集]
ソニーによる消費者が時間に縛られることなく視聴できるようにするという「タイムシフト」の主張を認めて二審を破棄。一審判決を支持した。判決は5対4という僅差であり、4人は反対意見を述べている。
判決では、ユニバーサルが録画機器が普及した場合に被ると主張する損害を立証できていないと指摘。録画機器はフェアユースにあたるとした。そして、仮に利用者が著作権違反をした場合でもソニーが責任を負わないものとしている。