ピカルディ終止

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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ピカルディ終止(ピカルディしゅうし)とは、短調の楽曲の最後の和音が、主調の短調へは行かずに主調の同主長調の主和音(トニックコード)に当たるメジャー・コードで終わること。「ピカルディの三度」ともいう。終止の種類の一つ。例えばキーがAm(イ短調)の場合、主和音はAm(ラ・ド・ミ)であり、最後のコードは、イ短調へは行かずに、Am・コードの第3音をシャープさせた(半音上げた)ものであるA・コード(ラ・ド#・ミ)に移行して、イ長調で終わることである。短調の曲が主調のトニックではなく同主調のトニックで終わることにより、効果としては最後だけがきっちりとした終わり方や、ひときわ明るい響きにも用いられる。クラシックやポピュラー音楽にも用いられている。

短調の曲の中における、同主長調の主和音は、主に曲の途中で用いた場合、これは実は、短調の下属調に対するドミナントと解釈することもできるため、短調の曲の途中の部分での同主調の転調は、ポピュラーでは使いにくいと思われるが、クラシックではよく使われている。