ヒマリとくま
ヒマリとくま(Himari and Bear / Himari and Kuma)とは、サカイタカヒロが製作しているアニメーション作品シリーズである。一応、正式なシリーズ名は『うごく4コマ ヒマリとくま』という名称である。
概要[編集]
リッチでニッチな4コマスイートを自称するように、可愛らしい少女であるヒマリちゃんがお友達であるくまと共に自由な生活を送る日常系アニメーション作品である。
公式サイトでは動く4コマをベースにしていたが、TwitterやPixiv等では4コマの枠を超えたショートアニメーションへとシフト。2021年6月24日からはうごイラからYoutubeでの公開がメインとなり、音楽等が付いたアニメーション作品も公開されている。
登場人物[編集]
ヒマリ[編集]
黄色いリボンに長いおさげの少女。このシリーズにおける主人公であり、ショートアニメーションではドライバーやら格闘家やら忍者やら何でもかんでも自由にこなす小学生。(ときよりランドセルを背負うシーンが見られる)
基本的に「設定らしいものがない」ためほぼ自由な設定となっているが、『ぬいぐるみ職人』では親族と思しきおばあちゃんが存在していることが判明しており、後の作品展開で幼い頃に死別していたと思われる。
なお何でも自由にこなすとは言うが、勉強していないと流石に年相応の能力しか発揮できず、『ヒマリクッキング』ではパンケーキを作るつもりが「幽霊が食べたら再び成仏してしまうような何か」が出来てしまうほど。カメラを向けられると何かポーズを取る癖がある。
麻雀についてもイカサマ技のツバメ返しや積み込みも出来るのだが、本人はまだ牌が読み切れていないのか、一索と花牌を間違えてしまって九蓮宝燈に失敗してチョンボになることもある。(『麻雀』)
読書を嗜んでおり、年相応の『ワンピース』や『カードキャプターさくら』と思しき漫画も読んでいれば、小学生にしてはちょっとハードな『北斗の拳』も読むこともある。(後に『くまのものがたり』がそれに近い世界観になっている)
運動神経はかなり高く、北斗神拳(『異種格闘技戦』曰く「指圧マッサージ」)だけでなくコルト・シングル・アクション・アーミーや薙刀も使えるらしく、ちょっとやそっとなことがあっても持ち前の運動神経でなんとかできてしまう。
ただ事あるごとにスーパーサイヤ人ばりに覚醒することも多く、『スピード』ではくまと干渉した際にサイヤ人になって応戦しようとしていた。(この時はくまの力が強すぎて押し負けている)また頭を痛くするとその反動か何かで気を放つこともある。(『かき氷』)
いつもくまのぬいぐるみである「コテツ」を持っており、事あるごとに身代わりになるなど結構雑な扱いをされている。とはいえそれなりに気に入っているのか、『陶芸』ではこれをモデルにしたお椀に職人のこだわり抜いて何度も作っていた。
今から超未来の『くまのものがたり』では、299X年の時点でコールドスリープ装置でコールドスリープしており、ヒマリのぬいぐるみによって300年ほど(正確には297年108日18時間程度)の解凍を経て復活している。
一体その間に何があったのかは一切分かっていないが、ヒマリが何らかの能力を用いて魂だけをぬいぐるみに託した可能性がある。
別次元と思われる『マッチ売りのヒマリちゃん』では、マッチが売れずに暖を取るためマッチを付けると頭の中に出てくるものに介入することができ、その中で『ぬいぐるみ職人』で量産されていたコテツを一つ盗んでいる。
最後と思われるマッチをつけた時に後述するくまに助けられるのだが、映像をよく見ると実はこれもマッチを付けた時に出てきた映像であり、最後に消えたマッチと共にこのシーンも消えているため、おそらくそのまま……。
(あくまで最後は推測に過ぎないが、これがもし本意だとした場合は、シリーズの中では非常に珍しいとされるバッドエンディングとなる作品ということになる)
くま[編集]
ヒマリのお友達でモフモフする白くて大きなくま。ヒマリと負けず劣らず何でもかんでも自由にこなせるどころか、『変則タッグマッチ』ではヒマリのことを殺しかけるような技をかけるなど、運動神経は抜群のようである。
一応『うごく4コマ』の設定では「高性能な着ぐるみ」と明記されているが、ショートアニメーションでは中の人などの設定が省かれていることが多い。中の人は基本的に照れ屋であり、しゃべらずに立て看板などを使ってヒマリにコミュニケーションを取っている。
ヒマリとはいつも仲良しの親友という関係であり、時として心強い相棒になってくれたり、時として血で血を争うようなライバルになることもある。
中の人がヒマリ以上に何でも自由にこなせる能力を持っており、ヒマリの知らぬ間に驚異的な力を発揮することも多い。(『陶芸』では一瞬の隙で失敗したお椀のベースと素材を取り換えて、そのお椀を元に加工して量産作業を行っていた)
超未来の『くまのものがたり』では、ヒマリが持っていた小さなくまのぬいぐるみが成長した正体であるような設定がなされているが、コールドスリープ前のヒマリが出会ったくまが何なのかが良く分からなくなってしまっている。
そのくまはヒマリのぬいぐるみが消滅し、ヒマリ本人が解凍する300年の間ずっと待ち続けるといった驚異的な忍耐力も見せている。
『ペンフィールド』ではカナダのショートアニメ作品シリーズの『Doodlez』と同じようにペンを用いてヒマリを『サザエさん』のエンディングで出てくるあの家に連れて行く役を果たしている。
おばあちゃん[編集]
ヒマリの祖母などにあたるとされる『ぬいぐるみ職人』の人物。作中では既に故人となっているが、ヒマリが生まれたばかりの頃は存命していたことが写真立てで明らかとなっている。
動画の内容を見る限り、ヒマリがいつも持っているコテツを(おそらく)学生の頃からずっと作りづつけていた伝説の職人とされている。(墓に「偉大なるぬいぐるみ職人」のような意味合いの英文が刻まれていたり、部屋に賞状らしきものも飾られていた)
どうも『異種格闘技戦』では解説役を務めているらしく、格闘技好きなところも受け継がれているのかもしれない?
作り続けたぬいぐるみの中にはヒマリを模したものがあったり、ヒマリの部屋におばあちゃんが描いたスケッチや写真も飾られていることから、ヒマリとは何らかの親族であることが伺える。
後にヒマリを模したぬいぐるみはくまの手によって2021年のクリスマスプレゼントとしてヒマリに渡されているが、『つまみ食い』や『くまのものがたり』ではそのぬいぐるみにおばあちゃんの魂が宿っているような描写が見られている。
またおばあちゃんが描いたスケッチも『タイムマシン』でヒマリ自身が過去に行ったときに(1時間かけて)おばあちゃん自らが描いたスケッチであり、更にコテツの設計図そのものもくまが作ったものであることが判明している。
幼少期の頃はBARと書いたTシャツを着ていた。
2022年以降の作品ではヒマリがおばあちゃんの幽霊と完全に会話しており、あろうことかおばあちゃんも幽霊の特性を活かした行動をとることもある。(『ヒマリクッキング』ではヒマリが作ったものを食べて16回も成仏をしてしまっているが、後に1つの体に戻っていた)
コテツ[編集]
ヒマリがいつも持っている茶色いくまのぬいぐるみ。事あるごとに身代わりになるなど結構な扱いをされているが、海に落ちてもまきびしに刺さっても宇宙空間でしばらく放置されても簡単な修理で修復できるほどの驚異の生存性・耐久性を兼ね備えている。
コテツという名前は『タイムマシン』で未来からやってきたくまがおばあちゃんにプレゼントした設計図に書かれていた名称であり、おばあちゃんが付けたものではないとされている。
ヒマリが持っているものは、その設計図を基におばあちゃんが量産した個体の1体と思われる。なお作中でコテツという名前が出てくるのは『ヒマリRPG』からであり、この時にはコテツを誰が作ったのか不明な状態だったという。
(ちなみにヒマリが身代わりになる様子を見て欲しがったおばあちゃんがヒマリの持っていたものを無理やり貰おうとして勝負を挑んでいたが、『ストリートファイターⅡ』でも珍しい引き分けで貰えなかった模様)
またヒマリたちが過去に行かなかった場合、このコテツはどのようにして産まれたのかが全くの謎に包まれており、一種のタイムパラドックスの謎にもなっている。
ちなみに量産されたコテツの1体は『マッチ売りのヒマリちゃん』が盗んでいるが、おばあちゃんはそれに気づかず不思議そうに驚いている。
ヒマリのぬいぐるみと同様に『クリスマスのお話』などではコテツ自身が動くことがあり、『つまみ食い』では後述するヒマリのぬいぐるみと一緒にPoKinとなるお菓子を食べることすら可能である。
さらにこの動く個体そのものはおばあちゃんが最初に開発した試作型コテツの1つであることが『おばあちゃんのくま』で判明しているが、そのコテツとヒマリが持つコテツが同じものであるかどうかはまだ不明である。
どうもぬいぐるみにしては目のデザインを自力で変えることさえ可能で、『かき氷』では隣に置いてあるかき氷のデザインに合わせた目になっていた。