ドミナントセブンスフラットナインスコード

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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ドミナントセブンスフラットナインスコードとは、ドミナントセブンスコードに短9度を加えたコード。度数は、ルート、長3度、完全5度、短7度、短9度。コードシンボルは「□7(♭9)」。ルートがCなら、C7(♭9)と表記し、構成音は「ド.ミ.ソ.シ♭.レ♭」。構成音間の音程は、下から長3度、短3度、短3度、短3度。

コードシンボルは、他の表記もあり、「□7(♭9)」「□7(add♭9)」。

ルートを省略すると残りの四和音がdim7コード=オクターブを4等分したものになっている。C7(♭9)のルートを省略するとEdim7〔ミ・ソ・シ♭・レ♭〕になる。テンションコードの一つであり、片手で入力する場合は、テンション音を1オクターブ下げて弾く。片手入力のため、テンション音を1オクターブ下げて弾いても、ルート省略した残りの四和音はオクターブを4等分したもの、dim7コードのまま変わらない。C7(♭9)の構成音表記は、「ド.レ♭.ミ.ソ.シ♭」、度数は、「1,♭2,3,5,♭7」となる。dim7コードが含む4つの構成音に、そのどれかから半音下げた音を1つ入れたもの。

自然な形では、ハーモニックマイナースケールの四和音のダイアトニックコードのうち、5番目のコードと7番目のコードが同時に鳴った状態である。7(♭9)コードが含む音階は、ハーモニックマイナースケールの短調のみである。このコードは、ルートが半音5つ分上(半音7つ分下)のマイナーコードに進みたがる性質がある。例えば、C7(♭9)〔ド.ミ.ソ.シ♭.レ♭〕の次のコードは、Fm〔ファ.ラ♭.ド〕が自然な流れである。

ハーモニックマイナーの短調のみ含まれる構成音なので、ただのドミナントセブンスコードに比べて更に暗く、すでにお化け・悪人が出た感じで、切なくも恐怖感が加わり、悪魔のイメージで、サスペンスドラマの衝撃で、怪しく、不安定が増し、更に不気味な響きを持ち合わせている。ハッカー、痴漢、犯罪者、刑事事件、国葬事件、犠牲の発見、闘争、事故、犠牲を連想する感じがする。

♭9thのテンションは、ルートからオクターブ+短2度なので、ルートに対してナポリの音と呼ばれる。

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片手で弾く場合
コード\度数 ルート 短2度 長3度 完全5度 短7度
C7(♭9) レ♭ シ♭
C♯7(♭9) ド# ミ# ソ#
D♭7(♭9) レ♭ ミ♭♭ ファ ラ♭ ド♭
D7(♭9) ミ♭ ファ#
D♯7(♭9) レ# ファx ラ# ド#
E♭7(♭9) ミ♭ ファ♭ シ♭ レ♭
E7(♭9) ファ ソ#
F7(♭9) ファ ソ♭ ミ♭
F♯7(♭9) ファ# ラ# ド#
G♭7(♭9) ソ♭ ラ♭♭ シ♭ レ♭ ファ♭
G7(♭9) ラ♭ ファ
G♯7(♭9) ソ# シ# レ# ファ#
A♭7(♭9) ラ♭ シ♭♭ ミ♭ ソ♭
A7(♭9) シ♭ ド#
A♯7(♭9) ラ# ドx ミ# ソ#
B♭7(♭9) シ♭ ド♭ ファ ラ♭
B7(♭9) レ# ファ#
1 ♭9 2,9 ♭3,#9 3 4,11 ♭5,#11 5 #5,♭13 6,13 ♭7 7