チクソモールディング
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チクソモールディング(ちくそもーるでぃんぐ、英: Thixomolding)は、せん断力を受けると粘度が低下する性質(チクソトロピー性)を持つ金属材料を射出成形することである。
概要[編集]
プラスチックの射出成形と同様の原理で製品を成形する。金属を成形機のシリンダで加熱し、金型に流し込む。金属材料は成形機のスクリューにより撹拌されることによりせん断力を受けて、粘性が低下する。このことにより、低い温度で成形することが可能である。使用する金属はマグネシウム合金チップが使われる[1]。
特徴はダイカストに比べ溶融温度が低くできること、寸法精度や機械的性質が良好になること、薄肉品の精密成形が可能であること、成形サイクルの短縮化が可能であることなどである。大気と触れずに成形できるため、作業安全性が高い。ボイドやバリも少ないと言われる。
チクソモールディングは、米国のダウ・ケミカルが開発した技術で、1987年に基本特許を取得している。1989年にチクソマット社(Thixomat Inc.、ミシガン州・アナーバー)が設立された。チクソマット社は世界で特許のライセンスを取得している。
参考文献[編集]
- ↑ 附田之欣、斉藤研(1997)『マグネシウム合金の射出成形』軽金属 47(5)、pp.298-305