オーギュメントコード
オーギュメントコードとは、メジャーコードの5度を半音上げて増5度にしたもの。ルート・長3度・増5度の三和音。コードシンボルは「□aug」。ルートがCなら「Caug」と表記する。構成音間の音程は、長3度・長3度で、根音と第3音、第3音と第5音がいずれも長3度の和音。ルートから長3度が2つ重なっているうえ、更に増5度から長3度上がると、オクターブ上のルート音に戻るので、特徴として、オクターブを3等分したコードになっており、構成音間の音程が全て長3度(半音4個)で、転回しても構成音が同じで、等間隔音程和音となる。ルートから長3度を2回重ねたことにより、長3度重ねが完全に一致し、オクターブ内に収まる。オクターブを3等分したものの名は、「aug(オーギュメント)」という特有の名前が付いている。
例えば、Caugを転回すると、鍵盤上の位置では、Eaug、A♭augと一致する。aug(オーギュメント)コードは、鍵盤上同じ音であれば、例外として#・♭が異名同音で書き換えられることもある。これ単体で鳴らした場合、実際聴こえる音程は、増5度は実音短6度にも聴きたくなるので、曲の前後の関係によって異名同音変換される。
ホールトーン・スケールに含まれるコードである。
自然な形では、ハーモニックマイナースケールの三和音のダイアトニックコードの3番目に現れる。
ハーモニックマイナーの短調にしか使えないので、響きとしては、おちゃらけたような、どこか落ち着かない雰囲気をもつコードで、薄暗い響きで、幽霊、ハッカーを連想させるような恐怖感や、疑惑、意外性、サスペンス、不安感を誘うようなニュアンスがこもり、ふわふわで不思議な響きもする。
構成音の度数を確認・書き出した場合、メジャーコードの5度がシャープしたもので、ルートがCなら「C (#5)」という具合にもなる。
表[編集]
コード\度数 ルート 長3度 増5度 Caug ド ミ ソ# C♯aug ド# ミ# ソx D♭aug レ♭ ファ ラ Daug レ ファ# ラ# D♯aug レ# ファx ラx E♭aug ミ♭ ソ シ Eaug ミ ソ# シ# Faug ファ ラ ド# F♯aug ファ# ラ# ドx G♭aug ソ♭ シ♭ レ Gaug ソ シ レ# G♯aug ソ# シ# レx A♭aug ラ♭ ド ミ Aaug ラ ド# ミ# A♯aug ラ# ドx ミx B♭aug シ♭ レ ファ# Baug シ レ# ファx
1 | ♭9 | 2,9 | ♭3,#9 | 3 | 4,11 | ♭5,#11 | 5 | #5,♭13 | 6,13 | ♭7 | 7 |
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