エームズ試験

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エームズ試験(えいむずしけん、英:Ames Test)は米国カルフォルニア大学のブルース・エイムス(Bruce N. Ames)教授らによって開発された、発ガン物質をスクリーニングするための毒性試験である。代表的な変異原性試験として一般に広く使われており、復帰突然変異試験、変異原性試験ともいう。

原理[編集]

変異菌株から復帰菌株への変異を指標として、突然変異誘発性を検出する[1]

細菌は生育するのに必要なアミノ酸を自身で合成する。試験に使用する菌株は遺伝子操作によりある一部のアミノ酸の合成ができないように改良されている。DNAと相互作用を示す物質は突然変異を誘発し、アミノ酸の合成ができるようになり、寒天培地上にコロニー数の増加をもたらす[2]

方法[編集]

検体を菌培養液と混合し、平板培地に重層して培養し、生育したコロニーを計り、対照コロニ数と比較する。コロニー数が対照コロニー数の2倍未満の場合は陰性とし、2倍以上の場合は陽性と判定する。

試験法[編集]

  • プレート法
  • プレインキュベーション法
  • 改良プレインキュベーション法

参考文献[編集]

  1. 「医薬品の遺伝毒性試験に関するガイドラインについて」(平成11年11月1日 医薬審第1604号)
  2. 荒川正幹、船津公人(2012)『変異原性予測モデルの構築 - Ames試験データの検証』Journal of Computer Aided Chemistry 13(0), pp.20-28