アルミナ
ナビゲーションに移動
検索に移動
アルミナは、酸化アルミニウムまたはそれを主成分とした結晶をいい、天然・合成を問わずコランダムという。天然鉱物はアルミナ鉱物と呼ばれる。天然のルビーやサファイアは「アルミナ鉱物」の一種であるが、合成ルビーや合成サファイアは、あまり「鉱物」とは呼ばれない。
概要[編集]
コランダムは硬度が高く融点も高いため、耐熱性のあるセラミック素材として用いられる。と呼ばれて研磨剤やセラミック砥石の素材としても使われたり、に機械式腕時計の軸受やレコード針などにも使われる。
宝石としては(クロムを含有)するルビーとサファイア(赤いルビーを除くと、サファイアまたはコランダムと総称される)が有名である。ただし、アルミナの融点が高いためにそれに耐えられる坩堝がなかったため合成は困難であった。1904年に「ベルヌーイ法」[1]によって合成に成功された。そのため合成ルビーでは結晶の成長曲線が曲がっていることで判別できると云われていたが、現在では合成技術の発達[2]によってそんなことも謂えなくなった。天然ルビーとしては大粒のものが稀少であったため高価だったが、現在は「原材料費だけなら1カラット十円」とか言われているものの、宝石用の大粒のルビー[3]となると製造は難しく、見栄えのする大粒のスタールビー[4]の指輪などは、陶芸品のような一種の芸術品といえる[5]。
参考文献[編集]
- 崎川範行『人工宝石』(三省堂新書 85、1970)
脚注[編集]