よみもの:楽曲の調性をなんとなく判別する方法
よみものページ | |
この「よみもの」は、WxYukiが作成したものです。 他ユーザーの編集も歓迎いたします。 |
現代において、音楽と呼ばれるものには、大概「調性」があります。これはバロック音楽でも、印象派音楽でも、歌謡やJpopなどの大衆音楽でも、ほぼ必ずと言ってよいほどです。またそれらは、個々が独自の雰囲気、色彩を放ち、楽曲の大きな個性として存在感を醸しだします。...まあ要するにすごいのです。そして、その調性が、曲を聞いた瞬間、かどうかは怪しいけど、まあある程度でわかるようになれば、けっこう格好いいと思うのです。自分語りですが、私は数年前から音楽を始め、現在は吹奏楽の世界で研鑽を積む毎日を送っているのですが、その過程で調性に関するいろいろなテクニックを学ぶ機会がたくさんありました。その自慢まとめとして、ここにちょろっと記しておこうと思います。暇つぶし程度に読んでいただければと思います。でもアテにはしないでね。適当だから。
前提条件[編集]
- 絶対音感(聞こえる音すべてが瞬時に階名(ドレミ)で聞こえるほどであれば最高ですが、そんな奴はまあ居ません。ある程度訓練して、聞けば何の音かわかる、という程度で十分でしょう。私もこれに該当します。)[1]
- 5割ぐらいの楽典の知識
- ヤマカンと経験
その1,フレーズの締めは調の主音[編集]
題名の通りです。メロディの最後に鳴る音は大抵主音なので、その音さえ聞き取れば、結構な確率で調性を言い当てることができます。例えばハ長調の曲であれば、文字通りハ(C)が正解ですから、フレーズの尻尾をよく注意して聞けばわかります。これは長短や転調に関わらず、すべての調で用いることができる基本テクニックです。初見の曲のソルフェージュにも使えるよ。慣れてくると、主音の導音(半音)から推測することもできます。「シ」のことです。また、長短の違いは明るいか暗いかで判別しましょう。
ただ、フレーズの締めが不安定で、続きがありそうに聞こえる場合は、主音でないことが多いので注意しましょう。
その2,色感から推測[編集]
「色聴」という言葉があるように、人間の五感のうち視覚、聴覚は共感覚として結びついていると言われています。私の感覚ですが、変ロ長調(Bb)は青、ニ長調は緑、ヘ長調がオレンジ。まあそこまでは行かなくとも、それぞれの調を聞いて固有のイメージが何となく浮かべばよいでしょう。それぞれが独立していて、他とは違うということがわかれば大丈夫。そこから調の目星をつけて、判別していきましょう。
その3,音階をまるごと覚える[編集]
その1に関連して、長短24の音階を覚えておくとよいです。種類を問わずどんな楽曲でも、大抵は音階の一塊がそのまま出てきたりします。ラシド、とか。それを聞いて判別できればgood。実際に楽譜を見てみるとよくわかります。
はい、こちらモーツァルトの名曲であるClarinet Concerto in A major, K.622です。どこかで一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。全クラリネット奏者の憧れの曲です。写真の青丸で囲んだ部分がきれいに音階を辿りながら下降しているのがわかると思います。この楽譜はAクラリネットなのでドがA。そしてイ長調(Aメジャー)。それを踏まえてみると、三回の下降で最終的にソで終止していることがわかります。これが楽譜なしでも「お、音階をたどってソに着地したゾ」と理解できれば満点。(多分適切な例ではないです。気が向いたら別なの持ってきます。)
音階など覚えられない、という場合、1,3,5番目の音だけでも覚えておけば、かなり役に立ちます。ハ長調だとドミソ、イ長調だとラド#ミ。
関連項目[編集]
- よみもの:共感覚はどんなもの? - ちょうど見つけた。奇跡か。