よみもの:ソニースケッチ(SNS)終焉の日

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
エンペたん看板 SORRY.png よみものページ
この「よみもの」は、オサレフリークが執筆したものです。
他ユーザーの編集はご遠慮ください。
(誤字の修正などは歓迎いたします。)


ププローグ[編集]

あの日、私たちはSNSの終焉を見届けた。


「2019年の9月30日に交流機能を終了します」

ソニースケッチのTwitterからそう告げられたのはその数か月前。

イラスト投稿を主体とした日本発のSNSは日本人より海外のユーザーが多かった。

南米から英語圏、中国語圏、東欧など世界中の人たちが絵で繋がっていた。

私は英語ができなかったのだが、絵を「いいね」することで数人の外国人とやり取りをしていた。

体感としてはロシア、ウクライナの人たちが周囲には多かったと思う。

当時はロシア語に触れたこともなく、完全に意思疎通の不可能な外国人たちだった。

当然、ロシア語とウクライナ語の区別もつかなかった。

私がロシア語を始めたのもソニースケッチでの交流によるところが大きい。

終わりの日[編集]

そして9月30日の深夜近く。

ユーザーの外国人たちはいたるところで別れのあいさつを交わしていた。

さようなら、もう絵では繋がれない人たち。

英語が苦手な私は、その情景を黙って見ていた。

もうすぐ居場所が終わる。

そして深夜零時。

まだ終わっていなかった。

時差の関係で数時間延命されていたのだ。

別れの惜しむつぶやきははまだ続いていた。

スマホの地平が一瞬明るくなったような気がした。


エピローグ[編集]

翌日、ソニースケッチでのインターネット交流は終わっていた。

外国と繋がれなくなった私は、ロシア語学習の準備を始めた。