きらりん☆レボリューション

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きらりん☆レボリューション』とは、雑誌『ちゃお』にて2004年~2009年まで連載していた少女漫画作品、及びテレビアニメ。

概要[編集]

当時の『ちゃお』は方針として新人作家には短期連載の処置を取っていた。本作では1話から人気が出たことから、ちゃお雑誌としては本作を長期連載に舵を切ることになる。この試みは初のことであり、後の漫画連載にも影響を与えた。

テレビアニメ[編集]

2006年4月~2009年度までテレビアニメが放送していた。本アニメの特徴として、作画枚数が他の作品より、かなり厳しい枚数制限処置が取られていた。 そのため、オープニング映像などは実写を導入したり、CGや止め絵などの工夫を凝らしていった。ここまで予算に厳しかった理由としては、当時のレギュラー放送の費用をできるだけ抑え、オイルショック後の省エネ制作を用いたこと、グッズなどの2次収入による収益で増益を図ることが目的だったと当時の制作スタッフが証言されている[1]。3年目になると、全てフルCGになり、さらにコストダウンを図った。背景としては、同時期に発生したリーマン・ショックが影響とされている。

2024年のインタビュー[編集]

2024年に本作について取材を受けたスタッフは次のようにコメントを残した。

きらりん☆レボリューションのアニメ化は少し挑戦のあるアニメ化でした。当時の1話3500枚の作画枚数制限の中で、如何に少ない枚数で省エネ制作を行うかアニメ会社と話し合いながら制作をしていました。当然、今の様にぬるぬるとした動きは出来ませんでしたし、なにより、当時のアニメ予算が少なかったことも要因です。5代目のオープニングは止め絵と実写を組み合わせていましたが、それでもスケジュール的に厳しい状況になり、1枚絵でもギリギリでした。本作は恵まれたことに女児達を中心に人気を集め、2007年度には社会現象となりました。グッズの売上も視聴率も途中までは良かったです。如何に製作費を抑え、グッズ等の収益を上げられるか模索していました。しかし、2008年のリーマンショックの影響により、更に予算を削ることとなりました。手書きではコストがかかることから、3年目以降は比較的コストの安い3DCGへと切り替わりました。その路線変更が災いしたのか、視聴率が低下し、スポンサーが撤退という形で2009年3月には打ち切りという形になってしまいました。当時はアニメ視聴率も指標に入っていたので、シビアな結果に終わりました。あれは痛かったですね...。本作は製作委員会方式を採用していましたが、深夜枠ではなかったため、円盤売上よりも、視聴率とグッズ売上が中心となっていました。今では殆どのアニメが深夜枠ですが、円盤売上が中心だからこそ続編が制作できるのだと思います。本作は夕方枠だったため、スポンサーが絶対条件でした。当時の少女向けアニメの競争の中では有利でしたが、途中で人気は衰え、打ち切りになってしまったことは非常に悔しいです。今の様にぼっち・ざ・ろっくの様な『劇場総集編』という方式で稼ぐ概念がまだ無かった時代でもありましたから、あの時代はそれ以外の収益を模索できませんでした。再アニメ化の希望はファンからもあるはあるのですが、作画枚数制限が撤廃された今のアニメ制作はどのようになっていたのかと思うとやりたい気持ちはありますが、今の所、再びメディアミックスの予定はありません。もしかしたら、20周年アニバーサリーで何か動きがあるかもしれませんがまだ未定です。本作は人気競争で負けてしまいましたが、知恵と工夫で制作したアニメを是非配信にて見てもらいたいですね。 — 2024年に本作について取材を受けたスタッフ

脚注[編集]

  1. この手法は00年代当時の他のアニメにも適用されていた。2011年夏以降は政府主導の『アニメ文化』の推進により、全日・深夜問わず枚数制限が撤廃され、クオリティーの高いアニメが可能となった。