訴訟

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
刑事裁判から転送)
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ガベル。日本では使わない。

訴訟(そしょう)とは、裁判によって、紛争・利害の対立を法律的に解決・調整するための手続のことである。
英語では、「原告 V.S. 被告」という形で表現される[1]

分類[編集]

訴訟は、対象となる紛争の内容に応じて主に以下のように区別される。

民事訴訟
私人間の生活関係に関する紛争につき、私法を適用して解決するための訴訟手続。具体的には財産に関する紛争や身分関係に関する紛争などを対象とするが、そのうち、家族関係(離婚、認知、親子関係の存否など)に関する紛争を解決する訴訟類型については、人事訴訟と呼称する場合がある。
刑事訴訟
特定の人の犯罪を認定し、これに対し刑罰を科すべきか否かを確定させるための訴訟手続。国家と私人との間の問題であるため、私人を手続に関与させない形態も考えられるが、近代では人権尊重の観点から、訴追機関と審判機関を分離するとともに訴追機関と被告人とを当事者として対立させる訴訟構造が採用されている。起訴の権限は検察官のみが有する(いわゆる国家訴追主義)。
行政訴訟
行政上の法律関係に関する紛争(行政紛争)を解決させるための訴訟手続。訴訟の対象となる法律関係が公法によって規律される点において、民事訴訟と区別される。行政紛争を扱う機関については、各国により司法の役割の比重が異なることもあり、通常の司法裁判所が扱う場合と行政機関もしくは別系統の行政裁判所が扱う場合がある。日本では、一般法として行政事件訴訟法がある他、一部の法律に行政審決に不服の場合の審決取消訴訟の管轄が定められている。
憲法訴訟
憲法解釈が争点となる訴訟。日本国憲法は、一般の民事訴訟の中で適用される法令の違憲性等が問題になる場合のみ付随的に憲法判断をする制度(付随的違憲審査制)を採用しているため、憲法訴訟は手続的には一般の民事訴訟(又は行政訴訟)として行われる。したがって、日本では手続面において「憲法訴訟」を特別に観念する実益はない。
他国において、通常の司法裁判所とは別系統の憲法判断を扱うための機関(憲法裁判所等)が設置されている場合には、一般の民事訴訟としては別種の類型として憲法訴訟が観念される。
  1. 『クレイマー、クレイマー』が一例である。