統計学

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統計学(とうけいがく)とは、採取したデータに基づいて、数学的な理論に基づいて結論を導き出す学問である。
あくまで学問であり、基礎研究に属す。応用に関しては、品質工学のほうが頼りになる。

過疎ペディアについての統計データーのグラフ。
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概要[編集]

統計学には記述統計学 (descriptive statistics) と推測統計学 (inferential statistics)の2種類がある。 観測した結果を数値で表すことができれば、そのデータの裏に潜む法則性を集団的な特性値により表すことができる。例えば平均、分散などであり、これを記述統計学という。これに対して採取したデータ(標本という)から母集団の性質を確率統計的に推測する学問が推測統計学である。

推測統計学においては分析対象のデータが確率分布するものと前提する。観測したデータにはばらつきがあるため確率論を背景として、推測統計学の判断は常に確率的なものになる。さらに推測統計には推定検定がある。推定には点推定と区間推定がある。中心極限定理によれば、標本平均の母平均に対する誤差は十分な数の標本を採取すればするほど小さくなることが示される。

統計的手法[編集]

統計的かつ工学的な手法としては、品質工学などにおける様々な手法がある。相関分析単回帰分析重回帰分析非線形回帰分析二項ロジスティック回帰分析多重ロジスティック回帰分析多変量解析主成分分析判別分析クラスター分析空間分析(空間統計学)、共分散構造解析などである。さらに数量化理論にはⅠ類、Ⅱ類、Ⅲ類がある。

  • 数量化Ⅰ類
  • 数量化Ⅱ類
    • カテゴリーデータを説明変数とする。
  • 数量化Ⅲ類
    • 名義尺度からなる質的データを用いた因子分析である。

最強学問説[編集]

適切なデータがあれば科学的に判断ができることから、統計学は最強の学問と言われることがある[1]。しかし統計学では扱えないデータも多数あることから、適切なデータがなければ強力な道具も役に立たない。このことから、統計学は最強の学問ではないとする主張もある[2]

応用分野[編集]

  • 計測工学
  • 経営学
  • 経済学
  • 社会学
  • 心理学
  • 医学(疫学、生物統計学、医療統計学)
  • 薬学
  • 歴史統計学
  • 言語学
  • 遺伝子解析
  • 統計的意思決定
  • 保険数理
  • 実験計画法
  • 品質管理
  • 品質工学
  • ポートフォリオ理論
  • 情報理論
  • プロファイリング
    • 犯行データの分析に基づき被疑者の性格特徴や行動特徴を明らかにする方法である。
  • ビッグデータ解析
    • データサイズが大きくなると統計学的に有意になりやすい欠点を補うため、ビッグデータにベイズ統計学を適用することが提案されている。

脚注[編集]

  1. 西内啓 『統計学が最強の学問である』 ダイヤモンド社2013年1月23日。ISBN 978-4-478-02221-4
  2. 統計学は最強の学問ではない”. Hatena Blog (2013年4月16日). 2018年11月10日確認。

関連項目[編集]

本のアイコン.pngよみものプロジェクトのライターが『グラフの誤魔化し方』を執筆しています。