玉子料理
玉子料理(たまごりょうり)とは、主に鶏卵を使った料理であるが、日本国内では和・洋・中のそれぞれ影響を与えているため、「和華蘭料理」とでも謂うしかない。
概要[編集]
主に鶏卵を用いるが、全卵を用いるものとしては茹で玉子、目玉焼き(フライドエッグの一種)、ポーチドエッグ(あるいは「落とし玉子」)、炒り玉子(スクランブルエッグ)、ベークドエッグ、オムレツなどがある。
いわゆるTKG(玉子かけご飯)では、「カラザ(殻座)」を除くこともあり、スパゲッティ・カルボナーラでは、「穴開きの玉杓子で卵白の水っぽい部分を除く」とか「白身だけを使う」(メレンゲなど)、「卵黄だけを使う」(エッグ・ノックなど)があるほか、日本の「どんどん焼き」では白身(卵白)は粉に混ぜて台にし、黄身(卵黄)はトッピングにするというスタイルもある。
これは、蛋白質の凝固温度が卵白と卵黄では異なるためであり、「親子丼では箸でざっくり切るように混ぜてから白身を先に入れ、黄身は後から入れて蒸らす」といった某名店の口伝がある[1]。
それぞれ嗜好もあれば主義主張もあるため、議論になると一朝一夕には片付かず、少なくとも三日三晩は続く話になりかねない。
そもそも「茹で玉子」と呼ぶか「玉子の煮抜き」と呼ぶかから始まり、半熟か固茹でか温泉玉子かとろとろ玉子かで論争になり、フライドエッグになるとターンオーバーかオーバーイージーかサニー・サイド・アップか目玉焼きかの話があり、「エッグベーカーの存在を忘れちゃいませんか」とが「エッグスタンドの存在は」「ビッグ・エンディアンは正しい」とか、「バターとか醤油とか出汁とかを使うのがそもそも邪道だ」といった純粋主義者が出てきたりすると、これだけで四週間は繋げる[2]。
個人的には茶碗蒸しや玉子豆腐も好きだが、「あつむぎ」という出汁に葛餡を引いてかきたま汁を作り、ひやむぎ[3]にかけたものに芹の微塵切りをちょぼに盛る(柚子と生姜は隠し味的に使う)というのが(「吉兆」の湯木貞一さんがお好きだと『吉兆味ばなし』で述べていらっしゃった)かなり好きなのだが、この件は燃料投下(いわゆる「火に油を注ぐ」)でしかないので「玉子料理」ジャンルでの話題としてはふさわしくないかもしれない。「小田巻蒸し」とともに麺料理ジャンルに分類したほうがよいと考える。
種類[編集]
- 茹で玉子 - 半熟玉子、煮玉子、温泉玉子、燻製玉子など。
- フライドエッグ - 目玉焼き、サニー・サイド・アップ、ターンオーバー、オーバーイージー
- 巣ごもり玉子
- ベークドエッグ
- 玉子焼き - 江戸風と関西風のだし巻き玉子がある。
- かきたま汁 - 裏漉しは味噌漉しで代用すること。
- 茶碗蒸し
- 玉子豆腐
- オムレツ
- 炒り玉子
その他[編集]
脚注[編集]
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- 湯木貞一『吉兆味ばなし』(暮しの手帖社)