小笠原信興

小笠原 信興（おがさわら のぶおき、? - 天正18年（1590年））は、戦国時代の武将。徳川家、甲斐武田家、北条家の家臣。

生涯

父は小笠原氏興。仮名は与八郎。初名は氏助。官途は弾正少弼。永禄12年（1569年）閏5月に家督相続して高天神城主となり、遠江先方衆として徳川家康に仕えた。元亀2年（1571年）に武田信玄が高天神城に攻め寄せて来た時には撃退した。

天正2年（1574年）に武田勝頼が攻めて来た時にも奮戦するが、家康からの援軍を得られず勝頼に降った。この際、甲斐武田氏の通字である「信」の字を与えられて信興と改名する。勝頼から従来どおり高天神城主の地位も認められたが、天正3年（1575年）10月に駿河庵原郡・富士郡で1万貫文の所領を与えられて城主を交代させられた。

天正10年（1582年）の武田征伐では生き延びて北条氏政に仕える。天正18年（1590年）の小田原征伐で北条家が滅亡すると、徳川家康により過去の降伏を理由に誅殺された。

参考文献

• 柴辻俊六・平山優 『武田勝頼のすべて』（新人物往来社、2007年） ISBN 978-4-404-03424-3