メガマウス
ナビゲーションに移動
検索に移動
メガマウス(Megachasma pelagios)とは、ネズミザメ目メガマウスザメ科のサメである。
概要[編集]
太平洋やインド洋に分布する。日本や台湾、フィリピンなどでよく見つかる。
よく100例ほどしか確認されていない幻のサメとされるが、漁師が逃がしているだけで、もっと見つかっているとされる。
プランクトン食である。プランクトン食のサメはジンベエザメとウバザメ、メガマウスの3種しかいない。
大きさは5m程で、舌も大きい。然し歯は凄く小さい。
昼間は深海にいるが、夜間は20~30mの浅瀬にやってくる。
発見[編集]
メガマウスが初めて見つかったのは1976年11月15日で、ハワイオアフ島の調査船の網にかかっていた。
メガマウスはゾウほどの大きさであったため、シーラカンスの現存種の発見とともに「20世紀最大の魚類学的発見」と言われた。
日本での発見事例[編集]
- 駿河湾 / 1989年
- 全世界で4例目。日本では1例目。
- 性別は不明。体長は490cm。
- 博多湾 / 1994年11月29日
- 体長は 471cm。始めて発見されたメスの個体である。
- 三重県 / 1997年4月30日
- メス。体長は500cm以上。
- 三重県阿多和町 / 1998年4月23日
- 体長は549cm。メス。廃棄された。
- 静岡県御前崎市 / 2003年8月7日
- 体長は430cm。オス。この個体は剥製になり、東海大学で保管されている。
- 東京湾 / 2004年4月19日
- 体長は 563 cm。
- 静岡県網代沖 / 2004年4月23日
- 体長は490 cm。
- 三重県錦町紀勢町 / 2005年1月23日
- 三重県3例目の個体。
- 体長は528cm。鳥羽水族館で保管。
- 相模湾 / 2006年5月2日
- 体長は570cm。性別はメス。京急油壺マリンパークにてこの個体の標本が展示。
- 相模湾 / 2007年6月
- 体長は540cm。リリースされた。
- ?? /2007年7月
- 体長は400cm。性別不明
- 静岡 / 2010年6月23日
- 体長は570cm。
- 尾鷲市 / 2011年1月27日
- 体長は約500cm。定置網で捕獲された。
- 室戸 / 2011年5月
- 体長300cm。性別不明。
- 静岡県 / 2011年6月24日
- 体長:540cm。メス。美ら海水族館で冷凍保存。水族館横のレストハウスで展示。
- 相模湾 / 2011年7月1日
- 体長:300cm。メス。
- 駿河湾 / 2013年1月13日
- 体長は487 cm。メス。
- 久喜岬 / 2013年1月27日
- 体長: 450 cm。メス。
- 久喜岬 / 2013年1月27日
- 性別や大きさは不明。水深3400mで捕獲。
- 真鶴 / 2013年9月6日
- 体長は577cm。メス。
- 静岡県沖 / 2014年4月14日
- 58例目、日本では17例目。
- 体長396cm。メス。静岡県立海洋科学館で5月6日に公開解剖が行われた後、展示された[1]。
- 伊豆 / 2014年12月24日
- 体長は約500cm。性別不明。定置網で捕獲。
- 三重県 / 2016年4月15日
- 体長は500 cm。体重1t。108例目の確認である。海遊館で標本が展示されている。
- 千葉県館山市 / 2017年5月22日
- 22日朝に定置網にかかっているが見つかった。体長5-6mのメス[2]。
- 同日午後にさかなクンが確認した。
- 三重 / 2017年5月26日
- 日本22例目個体。
- 体長 510 cm、体重5.4t。メス。
- 12月7日より鴨川シーワールドにて本個体の骨格標本が展示された。骨格標本が展示されたのは世界初であった[3]。
- 沼津 / 2019年1月28日
- 体長400cm。オス。座礁している所を発見。
- 館山 / 2020年6月11日
- 体長600cm。メス。定置網で捕獲。館山での2例目。リリースされた[4]。
- 館山 / 2021年6月14日
- 体長・性別は不明。
人間との関係[編集]
名前[編集]
標準和名は、「メガマウスザメ」であるが[5]、通称の「メガマウス」と呼ばれることも多い。
名前は、「大きい口のサメ」という意味である。「デカいネズミ」ではない。
地震との関連[編集]
「メガマウスが現れると地震が起きる」という俗説が世間一般に出回っている。
然しながら、地震との関連性は科学的根拠は無い。
メガマウスは対処外ではあったが、織原らの研究チームが2019年に発表した研究成果では、深海魚と地震を関係性を調査した所、1例のみ関連付ける事が出来たものの俗説の域を得ないと分かった。
出典[編集]
- ↑ “メガマウスを公開解剖 巨大な口に見学者もビックリ”. www.huffingtonpost.jp 2024年5月12日閲覧。
- ↑ 中山由美. “さかなクン「夢のよう」 泳ぐメガマウスザメに興奮”. www.asahi.com 2024年5月12日閲覧。
- ↑ 恵原弘太郎. “幻のメガマウスザメ、世界初の全身骨格 鴨川で常設展示”. www.asahi.com 2024年5月12日閲覧。
- ↑ 恵原弘太郎 (2020年6月12日). “幻の巨大ザメ・メガマウス、定置網に迷い込む 千葉沖”. www.asahi.com 2024年1月1日閲覧。
- ↑ 本村浩之「日本産魚類全種目録. これまでに記録された日本産魚類全種の現在の標準和名と学名」Onlinever.21、2023年。