キジバト

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

キジバトとは、日本在来のの一種で、狩猟の対象ともされる野禽(野鳥)の一種である。都会では狩猟者がいない(街中で散弾銃とか空気銃とかをぶっ放したら犯罪である)ために、わりあいに油断している感じはあり、餌を撒くと二・三メートルまでは寄ってくるが、いわゆるカワラバト(ドバト)とは異なり、一定の距離を保つ。ドバトの鳴声の聞きなしは「ポッポ」であるのに対し、キジバトは「デデッポッポー」である。

概要[編集]

日本国内における在来のハトの代表種でもある。
アオバトなどは観測地を狙って見にゆく必要がある(塩分補給のために海水を飲みにくるが、警戒心が強いせいか、海岸ではなく岩礁の水たまりなどにわざわざ飛来する)のに対し、都でもよく見かける。
ドバトはカビによるアスペルギルス症の感染源として近年では嫌われているが、キジバトはスズメとともに市街地でもしばしば見かけられる。観測しやすい場所としては、「製麺所の前」(麺の端切れなどが落ちている)や「やや広い緑の多い公園の、売店周辺(食べ残しなどが落ちている)がある。

生態[編集]

中央アジアから東はシベリア南部,サハリン島,日本,南はインドからインドシナ半島北部,中国に分布する。
日本では北海道から南西諸島で見られるが、北海道と東北地方のものは夏鳥である。

[編集]

「勤労意欲を殺ぐ」という点で、ツクツクボウシと並んで強敵である。
決まった繁殖期がなく、温かい季節には繁殖行動を行なうために、(とくに都市部では)しょっちゅう「デデッポッポー」と鳴いているため、在宅勤務者は「こんなに好い陽気なのに何やってんだよ」と言われているようで、勤労意欲がだだ下がりになるという害がある(筒井康隆も似たようなことを仰っていた)。例えていうなら職場のBGMがビル・マーレイのレゲエであったりする感じである。
外来種であり家禽が野生化したカワラバトとは異なり、ほとんど人間に近寄らないために「癒されない」という害もあるが、「アスペルギルス症の心配がないだけマシ」と自分を納得させることしかできない。
こうした害があるため、都市部に住んでいると「いつか喰ってやる」と思うのだが、「ヤマバト」の別称がある通り狩猟対象になるのは農村あるいは山間部であり、とくに害鳥ではないうえに都市部に食用として出荷できるものでもないため、「自分が食べるために獲る」ことが多いため地元で消費されてしまう。そのため都市部の住民にはほとんど口にする機会はない。キジ(多くはコウライキジ)やヤマドリやシギ(ヤマシギが最上とされるが、タシギが一般的である)のほうが、まだしも口に入る機会が多い。
そういった背景があるため、「愛憎、相半ばする」という害があり、「知れば知るほど気になる」という点で、厄介な種である。

参考文献[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

その他[編集]