JR東日本E26系客車
2000年ブルーリボン賞受賞車両 |
E26系客車(イー26けいきゃくしゃ)とは、東日本旅客鉄道が設計・開発した客車である。
概要[編集]
1988年3月のJR東日本ダイヤ改正で運行を開始した寝台特急北斗星号は、新しい寝台列車として人気を博した。これを見たJRはさらなる豪華特急の増発を試みた。しかし使用されている国鉄24系客車は登場から20年ほどが経過しており、いくら改造とはいえサービス面で陳腐化が進んでいた。
そこでJR東日本は、完全な新製客車(=E26系)を製造する「新北斗星計画」をスタートさせた。こうして1999年7月にオールステンレスのE26系が「カシオペア」として登場した。その後紆余曲折を経て2016年の北海道新幹線開業により「カシオペア」は廃止されたものの、ツアー列車「カシオペア紀行」として再スタートを切り、2023年1月現在も運行中である。
車内設備[編集]
食堂車・ラウンジカーはもちろんのこと、オール個室A寝台の2階建て12両編成により組成されている。寝台には2人用の「カシオペアスイート」・「カシオペアデラックス」・「カシオペアツイン」、車椅子にも対応した「カシオペアコンパート」があった。また、一部の「カシオペアツイン」は3人でも利用できた。
編成表[編集]
- 凡例
- CS - カシオペアスイート
- CD - カシオペアデラックス
- CC - カシオペアコンパート
- CT - カシオペアツイン
- E26系は1編成のみ存在。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
スロネフE26-1 | スロネE26-1 | マシE26-1 | スロネE27-101 | スロネE27-401 | スロネE27-301 | スロネE27-201 | スロネE27-1 | スロネE27-401 | スロネE27-301 | スロネE27-201 | カハフE26-1 |
CS | CD・CS | 食堂車 | CT・CC | CT | CT | CT | CT | CT | CT | CT | ラウンジ ・電源車 |
カヤ27形[編集]
電源車が故障した際の予備車として「カヤ27」1両が24系からの改造で登場した。これが連結されると、鉄道ファンからは珍しいと注目されたが、一般客からはラウンジがないため不人気だったらしい。現在はニートレインと化しており、黒磯訓練で稀に走る程度である。
現状[編集]
現在まだ現役で走っているE26系であるが、引退の危機に瀕している。JR東日本はE493系といった機関車の後継となる車両を開発しており、2023年度以降順次導入し、置き換える予定である。「カシオペア紀行」は機関車が牽引する列車なので、これに伴いカシオペア紀行の運行を終了しE26系を廃車するのではないかという懸念が鉄道オタクの間で広がっている。さらに、E26系は既に登場から約25年になっており、平均的な鉄道車両の寿命に近い。一方で、E493系でカシオペアを牽引すること自体は、2重連4両分の性能があれば不可能ではないとされている。今後のE26系および「カシオペア紀行」の運命について注目が集まっている。
関連項目[編集]
JR JR東日本の鉄道車両 |
☆彡夜行列車☆彡 |