馬鹿
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馬鹿(ばか)とは、頭が悪い人や言動を指す悪口のひとつ。小学生から世代を問わず広く用いられる。
「馬鹿」という言葉は、原則的に、言ったり、使用してはいけない言葉である。
- 用例
- あいつはどうしようもない馬鹿だ。
- 彼の行いは馬鹿げている。
成立[編集]
馬鹿の語源は中国の秦末期にさかのぼる。当時、始皇帝が崩御して二世皇帝として末子の胡亥が即位しており、その下で宦官の趙高が実権を握っていた。趙高は丞相の李斯を讒言で処刑し、後継の丞相に就任すると、秦王朝の乗っ取りを企みだした。しかし、そのためには秦の家臣の中で誰が味方で誰が敵になるかを見極める必要があり、そのために一策を講じた。あるとき、趙高は胡亥の前で名馬を見つけてきた、として胡亥の前に引き出したが、それは鹿であった。胡亥は驚いて「これは鹿ではないか」と尋ねると趙高は「いいえ馬です」と言って、さらに傍にいた臣下たちに「そなたにはどう見える?」と次々と尋ねた。ある者は「それは鹿です」と言い、ある者は「それは馬です」と言い、またある者は「馬にも見えるし、鹿にも見えます」と言った。趙高はその後、正直に鹿と答えた者らをすぐに逮捕して処刑した。
これが馬鹿の起源であり、権力を恐れ、白いものでも黒と言う、道理の曲げられた事、という意味で当時は使われたのである。それが転じて頭が悪い、の意で使われるようになった。
この故事は、「鹿を指して馬と為す」ということわざとして残っている。同義のものに「鷺を烏と言いくるめる」など。