自粛

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自粛(じしゅく)とは、自ら行いを慎むこと。

語源[編集]

「自粛」の「粛」の字は、「態度を引き締める」という意味である。日中戦争の戦況が悪化した1930年代末より使われるようになった。なお、しばしば「自粛を要請する(求める、要求するなど)」という言い回しがされるが、自粛の意味はあくまで自ら行いを慎むことなので、誰かに要請されてするのは自粛ではないという意見がある。しかし、「自粛を要請する」ことは、法的な強制力を以て禁止することが難しいことに対して使われることが多く、あくまでアドバイスの意味であると思われる。こちらから要請しつつ、表面上は自分から慎んでいることにするという、日本人らしい考え方であるだろう。そのため外国語に翻訳することは難しく、後述するような自粛ムードが欧米のメディアで報じられる際は、英語ローマ字の「jishuku」に相当する音訳で報じられることが多い。

自粛ムード[編集]

何らかの事情により、社会全体が様々な行為を自粛するようになる場合がある。これを自粛ムードという。自粛される行為はその事情の性質により様々であるが、例えば、大規模な宴会、夏祭りや学校行事などのイベント、華やかな装飾や言動、不要不急の外出などが自粛の対象になりうる。このような自粛ムードは政府や自治体など権力のある機関の要請によって発生する場合と、自然に発生する場合とがある。いずれにせよ、他人のことを気にしがちな日本人らしい行動と言えるだろう。ただ、自粛ムードにより消費が低迷すると、景気の悪化につながる場合もある。