素数

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素数(そすう)は、2以上の自然数のうち正の約数が1と自分自身でしか割り切ることのできない正の整数のことである。素数は単体の性質を持つ数字といえる。2以上の素数ではない自然数は合成数と呼ばれる。1は素数ではない。

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1000未満(3桁以下)の素数[編集]

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数学的な性質[編集]

一般にn番目の素数を簡単な式で表すことは不可能であると考えられている。そのため、素数に関する多くの未解決問題(双子素数問題、ゴールドバッハの予想、リーマン予想など)があると共に、神秘的な数とも言われたりする。また、大きな数の素因数分解は困難であるため、暗号理論に応用されている。素数の概念は環論における既約元または素元にあたる。

また、素数はpを除いて全てpで割り切れない数である。例えば、素数は2を除いて全て奇数である。

素数の発見[編集]

素数は無限に存在するが規則性がないため、「人類が誰も知らない新しい素数」を求めようとするとひたすら計算するしかない。

新しい素数の発見は暗号理論の発展にもつながるため、市民参加型の素数発見プロジェクト「メルセンヌ巨大素数検索プロジェクト(GIMPS ():Great Internet Mersenne Prime Search)が存在し、新しい素数の発見者にはGIMPSから賞金3000ドルが授与される。インターネットにつながっているコンピュータさえあれば、ソフトをインストールするだけであなたも今すぐにGIMPSの素数発見作業に参加することができる。

2017年末時点で人類が知る最大の素数は、GIMPSが発見した「2324万9425桁」の素数である。なお、テキストファイルのZIP圧縮状態で24MBになるこの素数は「そのまま」書籍として販売されている(虹色社『2017年最大の素数』ISBN 978-4909045072)。

これとは別に、電子フロンティア財団は1億桁以上の素数に15万ドルの懸賞金を提示している。100万桁以上の素数には5万ドル、1000万桁以上の素数には10万ドルの懸賞金が提示され、それぞれ最初の発見者(どちらもGIMPSの参加者)に授与された。

素数判定関数[編集]

nが素数なら1、合成数なら0を返す関数 P(n) を作ること自体は可能であり、いくつかの数式が考案されている。これは全ての数で割り切れるか否かを調べる操作を数式化しているだけであり、実用性は全くない

一例。ここで はクロネッカーのデルタ(i = j のとき 1 、 i ≠ j のとき 0)

総乗を2回用いるもの(一例)や、正弦関数と天井関数を用いたもの(一例)も考案されている。

素数生成式[編集]

この関数を用いることで、n番目の素数を数式で表すことも可能である。しかし、ただでさえ計算量が多すぎる素数判定関数を繰り返し用いて、範囲内の全ての素数を書き出したものに、「n番目であるかどうか」の判定を嚙ませているだけなので、実用性は全くない。この式を用いてスーパーコンピューターで計算するよりも、手計算でエラトステネスの篩にかけたほうが速いほどである。

なお、「素数生成多項式」は存在しないことが証明されている。

素数表現多項式[編集]

各変数に0以上の整数を代入すると、必ず素数が得られる数式も存在する。n番目の素数を表せるわけではなく、計算量も多いため、実用性は全くない。ロシアの数学者、ユーリ・マチャセビッチによる「マチャセビッチの多項式」が主に知られている。以下はAからZまでの26変数を用いるものであるが、マチャセビッチは19変数のものも考案している。

(この数式で表される数が負でないとき、その数は素数である)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]