特定

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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特定(とくてい)とは、

  1. 断片的な情報や実験からものごとを解き明かしていくこと。分析などの語が用いられることもある。「ついに有害物質を特定した」
  2. 特別に指定されていること。「チケットは特定の店舗でお買い求めください」

ここでは、インターネット上における個人情報などの特定について述べる。

インターネット上での匿名の発言より、発信者個人を絞り込むことは通常困難である。しかし、ブログTwitterなど多くの発言が1つのアカウントに紐付けられる場合や、コテハン(固定ハンドルネーム)を用いた書き込みについて、過去からの発言を総合して分析することで、発信者を絞り込んだり特定することが可能な場合がある。個人を特定し、名前や住所などの個人情報を入手することを、特定と呼ぶ。

対象となる個人の個人情報を入手することを特定作業、また特定を目的に掲示板などで情報交換しながら協同するものを特定班などと呼ぶ場合がある。

基本的に一般個人に特定作業が行われることは少なく、過激な発言や迷惑行為などで嫌われた(ヘイトを溜めた)者に対して行われる。これは、特定作業等により個人情報を入手し、あるいは公開するにあたっての大義名分でもある。

特定作業に使われる情報として、以下のようなものがある。

  • 地震など災害にまつわる発言…該当の災害の記録から被害範囲が絞り込めるため、市区町村レベルでの特定が可能な場合がある。
  • 日常的な行動についての発言…店舗名や路線名、地名の組み合わせなどから地域を絞り込める場合がある。
  • 出身校についての発言…学校名はもちろん、母校出身の有名人などの発言から、居住地域が絞り込める場合がある。
  • 撮影した写真からの情報…自宅付近の風景などを公開すると、写っている建物や地形などから、居住地域が絞り込める場合がある。
  • 友人や同級生の発言

上に挙げたような発言から個人を絞り込まれ、過去の本名での活動などと紐付けられると、個人の特定に繋がる。

個人の特定に萎縮するあまり、日常的な発言まで厳しく守秘する必要はないが、自宅近辺で撮影した写真の公開などは控えた方が良い(これらの情報からストーキングに繋がる可能性もある)。

何より気をつけたいのは、怒りを買うような過激な言動は控え、自ら特定の対象となるような振る舞いをしない事である。自分で責任の取れない発言はするべきでないし、正当な批判などは必要に応じて匿名サービスを利用することもできる。個人情報の特定は、陰湿な嫌がらせやバッシングに繋がるケースが多いため、自分の身を危険に晒さないことが大切である。

ちなみにデイリーポータルZでは、情報の少ない写真から撮影地を特定する企画「ここはどこでしょう?」を不定期に開催している。手がかりの多いとは言えない写真から、次々と撮影地が推理されていく様子は、自分の身に重ねてみると非常に怖いが、推理自体はかなり面白いので一読の価値あり。