朱拠

朱 拠（しゅ きょ、195年 - 251年）は、中国の後漢末期から三国時代にかけての呉の武将・政治家。字は子範（しはん）。呉に仕えた朱桓の一族で朱異の従父に当たる。妻は孫権の娘（孫魯育）。朱熊・朱損・朱皇后（孫休の皇后）の父。朱宣の祖父。

生涯

揚州呉郡呉県（現在の江蘇省蘇州市）の出身。黄初年間に孫権に招聘されて五官中郎将・侍御史に任命される。朱拠は文武に優れ、孫権から呂蒙の後継者として期待された。

229年に孫権が皇帝に即位するとその娘の孫魯育を娶る事を許されて左将軍に任命され、雲郷侯に封じられる。249年に驃騎将軍となるが、二宮の変で孫和を支持していた朱拠は孫権が孫和を幽閉すると屈晃と共に赦免するように請願したため、孫権から百叩きにされて新都郡の丞に左遷された。しかし任地に着く前に対立していた孫弘が孫権に讒言し、詔書を偽造して朱拠は自殺させられた。享年57。

『三国志演義』には登場しない。

参考文献

• 中国の思想刊行委員会『三国志全人名事典』（徳間書店、1994年11月）
• 小出文彦 『三国志武将事典』（株式会社新紀元社。2014年12月）