時計

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砂時計

時計(とけい)とは、

  1. 時刻を知るため、あるいは時間を計るための機構・機械
  2. ヨーゼフ・ハイドンの交響曲第101番(1794)

である。

概要[編集]

多くの人には意外であろうと思われるが、もっとも時刻的に正確な時計は「日時計」である。なぜかというと、時刻の基準が地球の自転だからである。現在では時間原子時計によって精度よく計測できるが、地球の自転周期は一定ではないため、「時刻」を計算するのにはけっこう厄介な問題がある。
「時間」を計るためには「水時計」「香時計」「砂時計」などがあるが、年単位で暦日などを知るためには日時計がやはり強く、農耕の普及によって暦日が重要になってきた。そのため暦は都市文化において権威(権力ではない)と結びつき、ストーンヘンジなどの巨石文化などとも密接な関係がある。

人間生活との関わり・利用[編集]

日の出・日の入り(日没)は時刻と結びつき、日本では不定時法が採用されていたため梵鐘などが用いられていた。あるいは「一日の終わり」を日没とする文化もあり、安息日は金曜日の日没から始まる[1]。ただし曇ったら太陽も星も観測できないため、なかなか困った。
問題なのが月の運行であり、漁業では干潮・満潮との関係を調整する必要があるため「閏月」なども用いられた。
こうしたことから振り子時計が用いられるようになったが、「一周期のうち片道がが一秒」という時計(かつては「棺桶時計(ロングケース・クロック)」と呼ばれたが、現在では「お爺さんの時計(グランドファーザーズ・クロック)」と呼ばれる)は家庭用には大きくて置き場に困ったため、各種の代替手段が用いられた。周期が一秒である掛け時計は、日本では「ボンボン時計」として愛用された。戦後の都会では「大黒柱」というものが見られなくなったため、茶の間においてテーブルの「一家の主」の席の後ろに架けられることが多かった。ときに印鑑や通帳を仕舞っておくのにも使われた。
現在では総務省所管の国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が運用する標準電波による放送において「時間と周波数の標準、並びに協定世界時(UTC)に基づく日本標準時(JST)」がほぼ基準となっている。通称は「JJY」で、音声情報による帯域と、データ放送である帯域の二つがある。いわゆる「電波時計」が受信しているのは後者である。

動力[編集]

日時計は無動力である。香時計は燃焼による。
水時計は、けっきょく水を汲んでいるのは人間であり、砂時計もひっくり返すのは人間なので人力時計である。ゼンマイ時計も巻いているのは人間だし、腕時計や懐中時計も「自動巻」といいつつ、けっきょく巻いているのは人間である。重錘式のグランドファーザーズ・クロックも、重錘を巻き上げているのは人間である。
電気式の時計は電池とか交流電源が動力なので電力時計である。このあたりが現実的な現状としては落としどころだろう。ソーラーパワーの腕時計というのもあるので、それはそれでひとつのありかたである。
なお、原子時計は原子力で動いているわけではない。このさい「帽子にソーラー・セルを貼りつけて電気式の電波時計」というのはアリな気がするが、時計を見るのにいちいち帽子を脱がなければならないというのは弱点かもしれない。

脚注[編集]

  1. ユダヤ教徒なので金曜日は残業しない」とか、「ユダヤ教では、安息日は火を使ってはならないことになっているため、金曜日の日没から土曜日の日没までは禁煙」とかいうのは筋が通っている

関連項目[編集]