恋愛曲線

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恋愛曲線』(れんあいきょくせん)は、小酒井不木推理小説。しばしば彼の代表作として挙げられる。『新青年大正15年1月号に発表。

概要[編集]

心臓が動くときに発生する電気を元に、研究者の主人公は電気心働計をつくった。計測の対象者がどのような気分でいるか(楽しいか、悲しいか、など)によって、この電気信号は異なった固有の様相を見せる。それら固有の電気信号のうち、特に対象者が恋をしているときに作られる曲線―――――それが表題の「恋愛曲線」である。主人公は恋の競争に破れたため、世を儚み、死の間際に「恋愛曲線」ならぬ「失恋曲線」を記録して、そのデータを勝利者たる友人に送ろうと画策する。然し最後には意外な結末が・・・・!

全編書簡体で、自殺する主人公から、恋敵の友人に当てた手紙の設定をとっている。

途中、医学者でもある不木が書いただけあって、難解な科学的説明があり、一般の読者にとっては難儀するところだろう。しかし、落ちは(ややベタではあるものの)実によく出来ており、完成度の高い一作である。

外部リンク[編集]

  • 青空文庫 - 本文を無料で読むことが出来る。

関連項目[編集]