太極拳

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太極拳とは、北派中国拳法のひとつであり、武術でもある。「陳式太極拳」を源流とするが、「陳」(古い)からではなく、陳家において形になったというだけの話である。
現在では健康体操扱いされているが、武術としても有効である。北派であるため「突き」「蹴り」を主体とするが、南派拳法の影響もあって「関節技」や「投げ技」なども取りいれて、現在の型になった。

流派[編集]

「南船北馬」という言葉があり、南派武術は「分厚く手技を用いる」のに対し、北派は「跳んだり跳ねたり」を得手とする。
陳式にも「老架式」「大架式」「小架式」などがあり、体格などによって分化していった。楊露禅を祖とする「楊式太極拳」が広まっており、健康体操として普及している。
陳式は武術性を高めるために分派が数種ある。
楊式太極拳が健康体操として広まった理由は、陳式が武術系であるからである。もともと太宗長拳という型があり、これは倭寇の襲来に備えて蒐集した技を一つの型として整理して一連の型としてまとめたものである。これに陳式太極拳の技を組みこんだものが陳式太極拳第一路である。
ただし、その中には難度が高すぎたりめったに使われない技もあり、しかも同じ技の繰返しが多いため初心者向きではない[1]。そこで、入門用の簡易式が編まれた。ただし、陳式太極拳には「震脚」という技法があり、これが若者にはまだしも高齢者だと膝にくる。さらに低い姿勢をずっと続けているので、筋力が不足している人にはかなりつらい。その点を踏まえて整理されたものが楊式太極拳である。双方の比較は笠尾恭二『太極拳技法』に詳しい。

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各種あるが、二人一組で行うものもある。

推手[編集]

一対一で行うものであり、約束組手の基本となる。ときどきハズしたりズラしたりすることで、応用につながる勘を養う。
手押し相撲なども推手の一種といえる。
高度な段階になると、約束型から離れて相手をふっ飛ばしたりすることもある。

脚注[編集]

  1. ときどき同じルートにまた入ってしまって「あれ?」となることもある。