メディチ家

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メディチ家(めでぃちけ、英:House of Medici、伊:Casa de' Medici)は、イタリアの金融一族であり、政治的な名家である。フィレンツェ共和国において15世紀の初めにフィレンツェの実質的な盟主として君臨した。一族はトスカナ地方のムジェロ地域が出身地である。金融分野でメディチ銀行として成功した。15世紀においてはヨーロッパ最大の銀行であり、フローレンス地域で政治力を獲得した。16世紀においても、君主としてより市民として活動した。銀行家、実業家政治家としてフィレンツェを実質的に支配し、その豊富な財力で多くの芸術家を支援した。

概要[編集]

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13世紀には金融の中心はイタリアのシエナ市にあった。1298年に指導的な銀行ボンシニョーリが破産すると、金融の中心はフィレンツェに移った。14世紀まではフィレンツェのアルビッツィ家であった。アルビッツィ家への主要な挑戦者はメディチ家であった。

メディチ家がフィレンツェの歴史に登場するのは13世紀である。それ以前は医師、医薬業、または金融業を営んでいたとされる。最初に歴史に登場するメディチ家の人物はジョヴァンニ・ディ・ビッチで、銀行業で大きな成功を収めた。1397年にローマからフィレンツェに本店を移し、1410年にはローマ教皇庁会計院の財務管理者となった。ゴンファロニエーレ(市政府の行政長官)に選ばれると、貴族だけが得するような法案を阻止して、市民の人気を博した。

ジョヴァンニの死後にはその子のコジモ・デ・メディチ、孫のロレンツォ・デ・メディチなどが現れて活躍し、メディチ家はルネサンス期における一大勢力となった。