フォグランプ

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フォグランプ(fog lamp)とは、自動車等に搭載される灯火の一種であり、ヘッドライトと別に装備できる灯火である。日本語では霧灯。本記事では主に自動車用のフォグランプについて記述し、リアフォグライトに関しても同様に記述する。

種類[編集]

フロントフォグランプ

フォグランプは本来、大雨などの視界が不十分な状況において、対向車や歩行者などの第三者に自分の存在を示すための装置である。ヘッドライトよりも下部に設置されたり、光軸も地面に向けられることも多いためヘッドライトの補助として利用されることもある[注 1]。 一方で敢えて光軸を水平、又は水平より上向きに調整したり、取付位置を高くすることで対向車や前方の車を眩惑させるような車も多い。日本において、ヘッドライトは2006年より黄色のバルブを使うことはできなくなったが、フォグランプには適用されないため、霧の中でも他車からの視認性の良い黄色バルブをフォグランプに使用するユーザは多い。RVブームの際はルーフキャリアカンガルーバータイヤキャリアなどがマストアイテムであり、カンガルーバーに装着するフォグランプキットが良く売られていた。 なお、霧灯としての性能が低いものを「アクセサリランプ」などと表記するものが存在している。日本ではこれらもまとめてフォグランプとして扱っており、保安基準も同様のものを参照している。

リアフォグランプ

リアフォグと呼ばれることも多い、車両後部に設置されるフォグランプである。いろいろ論争の火種になる装備でもある。欧州においては装着が義務付けられているものの、日本においては義務化されていない。日本においては新車装備のオプションとして選ぶことができ、トヨタ・プリウスαなどは片方を後退灯、もう片方にはリアフォグを装備することができる。また、純正で設定が無くても後付けのリアフォグを装備できるケースがある。霧や吹雪などで効果を発揮するほか、桜島噴火によるドカ灰にも有効であるとか。 近年は灯火類のLED化により、このリアフォグもLED化しつつある。しかし、ブレーキランプと同様の眩しさを持ち、さらにLEDの直線的な光のため目が痛くなる後続車は後を絶たず、晴れの日にリアフォグを付けるユーザーに対して疑問が投げかけられている[注 2]

ドライビングランプ

本来はフォグランプではないが、見た目が似ているのでここに記載する。ラリー競技などで夜間にSS[注 3]を行う場合に装備されるランプである。大型のフォグランプを横に複数繋げたようなものが有名であり、ボンネットと一体化したタイプのものも見られる。照明も灯もない夜の路面を照らし出すために狭い配光パターンに強力な照度を持つ。日本ではフォグランプを含め、前照灯以外は同時に2灯しか点灯させることができず、ラリーレプリカを作成する際はダミーにするか回路を工夫して同時点灯ができないようにするなどの工夫が必要である。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. 実際、過去には補助前照灯という分類であった
  2. そもそもリアフォグは自動で点くことはなく、使用するたびにスイッチを操作する必要のある機構になっている。つまり、意図的に点灯させていることに他ならない
  3. スペシャルステージといい、閉鎖された区間をいかに早く走り抜けることができるかを競うステージである